【マツダ CX-8 試乗】ミニバンは卒業したけど捨てがたい、という人に…岩貞るみこ

試乗記 国産車
マツダ CX-8
マツダ CX-8 全 8 枚 拡大写真
切れ長のヘッドライトと、厚みを少なくしてすっとした印象のリアのテールライト。伸びやかに描かれたボディデザインに油断させられるけれど、実際の数字は全長4900mm、高さは2000mm。いつも使っている駐車場に入れてみて改めて、大きさを実感する。改めて、というのは、走ったときの感覚が軽いからだ。

1830kgの重さを、軽々と前へ押しやるディーゼル・エンジン。4人乗車して2トンを超える状態になっても、トルクの頼もしさは変わらず、アクセルに対する加速反応がすこぶるよくてストレスがない。

さらに、運転のしやすさを実感させるのは、マツダお得意の「Gベクタリング」である。背の高いクルマは重心が高くなり、カーブを曲がるときにどうしても上半身が左右にゆられやすくなる。けれど、Gベクタリングのおかげで、遠心力でひっぱられ感が少ない。カーブを走っていてもクルマ自体がぴたっと安定するので、ハンドルを細かく切りなおす必要もなく、運転がうまくなった気分になるのである。

これは、運転している自分はもとより、同乗者、とくに後席乗員への負担も少ない。CX-8のように、大人カップルの移動を想定したクルマにとっては、もはや必需品ではないかと思われる。

高速:一般道を、7:3で試乗した今回。メーターに示された燃費は、14km/リットルを超える。タンク容量が72リットルで計算すると1000km走れることになり、給油回数が減らせることのメリットは大きい。

SUVでありながら、3列シートの多人数乗り。ミニバンを卒業しつつも、ミニバンの車内空間の広さと3列シートの使いやすさは捨てがたいという人には、ぜひ、お勧めしたい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。9月よりコラム『岩貞るみこの人道車医』を連載。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
  3. ホンダ『ヴェゼル』、新グレード「RS」先行予約開始…10月発売へ
  4. 顔が激変! BMWの最小SUV『X1』改良新型、ノイエクラッセ導入へ…プロトタイプを初スクープ
  5. 空冷ポルシェで1台2億円!? マニア垂涎『シンガー911 DLS』とは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る