【INDYCAR 第2戦】前年王者ジョセフ・ニューガーデンが今季初勝利…佐藤琢磨は11位

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左から2位ウィッケンズ、優勝ニューガーデン、3位ロッシ。
左から2位ウィッケンズ、優勝ニューガーデン、3位ロッシ。 全 8 枚 拡大写真

インディカー・シリーズ第2戦の決勝レースが現地7日、米アリゾナ州のISMレースウェイにて行なわれ、昨年のシリーズチャンピオン、ジョセフ・ニューガーデンが今季初優勝を飾った。開幕前の当地テストで好結果を出し、期待が大きかった佐藤琢磨は11位。

開幕戦から約1カ月の間隔を挟んでの今季第2戦「フェニックス・グランプリ」は、シーズン最初のオーバル戦。ISMレースウェイは、開幕前の合同テストで佐藤琢磨(#30 Rahal Letterman Lanigan Racing/エンジンはホンダ)がトップタイムを記録したコースでもある。

ポールポジションは開幕戦ウイナーのセバスチャン・ブルデー(#18 Dale Coyne Racing with Vasser-Sullivan/ホンダ)が獲得。琢磨は13位と、開幕前テストの時の状況から考えると残念な予選結果に。

決勝レースは比較的アクシデントの少ない展開となったが、終盤、2番手を走っていたエド・ジョーンズ(#10 Chip Ganassi Racing/ホンダ)のアクシデントによりフルコースコーションに。このコーションによる隊列スロー走行中にピットインしてフレッシュなタイヤを求める陣営も多く、コースに残る判断をしたマシンが前に出る格好となる。あとは再開後、逃げるステイアウト組と、追い上げるピットイン組との勝負だ。首位に立ったのは開幕戦で惜しくもデビューウインを逃したロバート・ウィッケンズ(#6 Schmidt Peterson Motorsports/ホンダ)、逃げ切れるか。

残り7周でレース再開。コーション前までトップだったジョセフ・ニューガーデン(#1 Team Penske/シボレー)は、ピットインして下がった4番手の位置から追撃を開始した。再開後、ニューガーデンはすぐに2台をパスすると、粘るウィッケンズも残り4周のところで攻略、再びトップの座へと戻り、今季初優勝を飾った。

昨季、名門ペンスキー移籍初年度にして、シリーズ5年ぶりのアメリカ人王者となった現在27歳のニューガーデン。シボレーやスポンサー、そしてチームに感謝しながら、「今回の勝利はチームとしての勝利だ。僕の(力だけで得た)勝利ではないことを強調しておきたい」と語って今季初勝利を喜んだ。彼の力も大きかったはずだが、支えてくれるチームに最大限の敬意を払い、そのリソースを最大限に活かせるのが今のニューガーデンというドライバーの強さだろう。これでポイントリーダーに浮上、2年連続王座に向けて今季も視界良好のようである。

2位はウィッケンズ。DTMでの実績があるとはいえ“新人”の彼だが、開幕戦からポールポジションを獲得するなど素晴らしい活躍を続けており、2戦目で初表彰台獲得となった。

決勝3~6位は以下の通り、ホンダ勢が2~6位を占めた。ポール発進だったブルデーは序盤のピットでうまく停止できずにロスがあって遅れるなどして、最終結果13位。開幕2連勝はならなかった。

3位 アレクサンダー・ロッシ(#27 Andretti Autosport/ホンダ)
4位 スコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)
5位 ライアン・ハンターレイ(#28 Andretti Autosport/ホンダ)
6位 ジェームズ・ヒンチクリフ(#5 Schmidt Peterson Motorsports/ホンダ)

琢磨は決勝でも中位でのレース運びにとどまり、最終結果は11位だった。

佐藤琢磨のコメント
「厳しい週末でした。開幕前のテストは非常にポジティブなものでしたが、レースでここに戻ってくると、非常に難しい状況に変わっていました。分からない部分が多いまま予選を迎え、マシンには多くの変更を施さなければなりませんでした。レースでも状況は大きく変わっておらず、安心してドライビングのできるマシンに仕上げることはできませんでしたね」

「レース展開も自分たちが選んだ作戦には向かないものとなりました。13位スタートで11位フィニッシュでは、いい週末とは呼べません。今日のレースではピットタイミングが大きなポイントとなっており、我々のチームはスティントを長くし過ぎてしまったようです。タイヤがグリップを失った頃に、最もバトルが激しくなっていましたからね。そこで何台かのマシンをオーバーテイクすることもできはしましたが、フラストレーションのたまるレースとなってしまいました」

4月のインディカーはここから3連戦モード。次週は今季第3戦、琢磨が優勝したこともある伝統のロングビーチ市街地戦が現地15日決勝の日程で開催される。巻き返しにはうってつけの地であり、琢磨の反撃開始を期待したい。

《遠藤俊幸》

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