【マツダ CX-5 試乗】改良ディーゼルエンジンで「走りキビキビ」…諸星陽一

試乗記 国産車
マツダ CX-5 XD
マツダ CX-5 XD 全 9 枚 拡大写真

スタイリッシュなSUVということで高い評価を受けているマツダの『CX-5』がマイナーチェンジを受けた。

【画像全9枚】

ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンともに変更を受けているが、今回試乗したのは2.2リットルのディーゼルエンジンモデル。もともとディーゼルは2.2リットルだったが、今回の変更では『CX-8』に搭載されているものと同じ仕様となった。新しい仕様は燃料噴射制御をより緻密にした急速多段燃焼とすることで、最高出力を190馬力に最大トルクを450Nmに引き上げている。

アクセルペダルを踏み込み加速していくと、加速の“ツキ”が向上していることに気づく。従来のエンジンはディーゼルらしいフィーリングで、低速からググッとトルクが盛り上がりそのまま強い加速となったが、改良されたエンジンはその力強いトルクに加えて、アクセルを踏み増したときの“ツキ”がよく、スッと前に出る。よく回るガソリンエンジンを積んだ軽量なクルマのような加速感にちょっとびっくりさせられる。

ちょっと気になったのはディーゼルエンジンらしいガラガラとしたノイズが増えているのではないか? ということだった。これについて質問すると、「それはおそらくCX-8の印象が残っているからだと思います。CX-8と同じ仕様のエンジンですが、ボディ側の制止音、防音仕様は違って、CX-8のほうが優れていますから」とのこと。なるほど、ドライバーズシートに乗っているとCX-5とCX-8の違いはあまりない。記憶が混乱するのも否めない。

今回は新たに360度ビュー・モニターとフロントパーキングセンサーが追加された。これは狭い場所での取り回しにかなり有利に働くはず。ガソリンスタンドで動かしたときも便利さを感じた。また、純正ナビのマツダコネクトも進化しているというが、基本的な部分の使いにくさは改善されてない。いろいろなところで直感的に使えないのが致命的だ。デビュー時の配点よりオススメ度の★をひとつ減らしたのはこのマツダコネクトの進化を感じられなかったからにほかならない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタの最高峰、新型センチュリーは2ドアに、レクサス『LS』は6輪ミニバンに大変身…ブランド新戦略発表
  2. メルセデスベンツ『GLA』次世代型をいち早くプレビュー! 斬新なテールライト装備?
  3. 【メルセデスベンツ GLCクーペ 新型試乗】最も売れたベンツ、その走りは「気持ちに訴えかける味わい」だった…島崎七生人
  4. 日産『アリア』改良新型を世界初公開へ、Vモーショングリルのない新デザインに…ジャパンモビリティショー2025
  5. 「さよなら50cc」歴史に敬意を込めたホンダ公式「50ccバイク」ロゴTシャツ発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る