IHIがバッテリー業界に参入、バス用補助電源を開発…バス車両と運行システム展

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IHIが参考出品した大型バス向けリチウムイオン補助電源。DC24Vで200Wを約8時間供給可能
IHIが参考出品した大型バス向けリチウムイオン補助電源。DC24Vで200Wを約8時間供給可能 全 4 枚 拡大写真

IHIと言えば、ロケットやジェットエンジンなどの航空宇宙産業や、様々なプラント、大型の建築物などを手がけ、戦前から日本の重工業を担ってきた、日本を代表する製造業ブランドの一つ。

そんなIHIが、バス車両と運行システム展(4月18~20日、幕張メッセ。主催:日本能率協会)に出展していた、しかも展示するのは何とバッテリーである。大型バスの室内照明やボトルクーラー、トイレヒーターやUSB電源供給などに使える補助バッテリーをリチウムイオンバッテリーで作っている。

「何でもやらないと、これからの時代は大変なんですよ」と説明員。実は同社は再生可能エネルギーなどの供給を安定させる蓄電池を使った大規模エネルギー貯蔵システムも手がけており、発電のシステムだけでなくバッテリー事業も今後は力を入れていく方針のようだ。

すでに日野自動車のコミュニティバス、『ポンチョ』をベースとしたEVバス3台の駆動用バッテリーへの採用や、東京消防庁の都内33か所の消防署に合計83台の非常電源システムを納入した実績をもっている。

従来の鉛酸バッテリーが合計116kgもあり、しかもエンジン始動用のため停止時に使えるものとしては限度があるのに対し、参考出品した大型バス向けのリチウムイオン補助電源は、30kgと軽量でエンジン停止中でも200wの電力を約8時間供給可能。鉛酸バッテリーの2倍以上となるおよそ7年間の寿命も期待できると言う。

これから開発される大型バスは、こうした補助電源を搭載することを当初から設計に組み込めば、エンジン始動用のバッテリーも小型軽量化できそうだ。

《高根英幸》

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