中央道・笹子トンネル天井番崩落事故、慰霊碑建立へ

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笹子トンネル天井板崩落事故で、笹子町側と初雁町側の2か所に建てられる慰霊碑。笹子町の東坑口慰霊碑
笹子トンネル天井板崩落事故で、笹子町側と初雁町側の2か所に建てられる慰霊碑。笹子町の東坑口慰霊碑 全 2 枚 拡大写真

2012年12月2日、トンネル内の天井板が崩落し、走行中の車両3台が下敷きになった「笹子トンネル天井板崩落事故」で、慰霊碑の建立が具体化した。

中日本高速の宮池克人社長は2018年4月25日の会見で、「ご遺族の意見を伺いながら検討を進めてきたが、ご了解が得られた」と、慰霊碑のデザインを公表した。遺族らは節目ごとにトンネル内の現場や、出口近くに設置された仮設テントの献花台で黙とうしてきたが、完成後は慰霊碑がその場となりそうだ。完成は2019年春を目指す。

建立場所は山梨県大月市内2か所で、1か所は笹子町にある笹子トンネル東坑口(下り線)で毎年、献花が行われているところだ。碑は垂直方向に長い直方体で「コンパクトで自然な感じのデザイン」だ。また、初雁町の初雁PA(下り線)のものは、両手を合わせ「合掌をイメージしたデザインで、しなやかな手・指の表情を表現」したという。笹子町の慰霊碑の約2倍、3メートルほどの高さがある。

東坑口の慰霊碑は、高速道路の側端に位置するため一般道からしか入れない。初雁PAは高速道路利用者だけでなく一般道からも入ることができる「ぷらっとパーク」になっているため、双方から立ち寄ることができる。慰霊碑は関係者だけでなく、高速道路利用者など誰もが立ち寄ることができる。

慰霊碑の建立は遺族からの希望を受けて、複数年にわたって話し合いを続けてきた。今年4月13日に模型を示して合意した。

事故後、中日本高速は安全性向上への「5つの取組み方針」を策定。事故の12月2日を「安全の日」に制定し追悼、安全対策を重ねている。また、事故の教訓を盛り込んだ技術研修所も作り再発防止に努めている。慰霊碑の建立もその1つで「再発防止、高速道路の安全性向上と機能強化のための不断の取組みを誓うことを目的にする」(宮池氏)とした。

ただ、これとは別に遺族はこの4月、事故について書類送検された同社前社長ら8人が不起訴処分になったことについて、甲府検察審査会へ審査の申し立てを行う方針を出している。

《中島みなみ》

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