販売好調で廃タイヤ発生量大幅増、リサイクル率は93%で2ポイントアップ 2017年

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製紙工場に持ち込まれる、32分割された廃タイヤ(参考画像)
製紙工場に持ち込まれる、32分割された廃タイヤ(参考画像) 全 4 枚 拡大写真

日本自動車タイヤ協会は4月25日、2017年(1~12月)の国内廃タイヤ(使用済みタイヤ)リサイクル状況を発表した。

それによると廃タイヤ発生量は、本数が前年比300万本増の9700万本、重量では同3万7000トン増の103万4000トンだった。タイヤ取替え時の発生量は、8300万本、89万7000トンで本数、重量ともに増加。好調だった市販用タイヤでも、特にトラック・バス用の本数増が顕著だったことが影響している。また廃車時の発生量は、廃車台数の増加に伴い、1400万本、13万7000トンと、本数、重量ともに増加した。

これに対し2017年のリサイクル利用量は前年比6万2000トン増の96万5000トン。リサイクル率は93%と2ポイント上昇した。リサイクル利用の用途は更生タイヤ台用や再生ゴム・ゴム粉などの原形加工利用が前年比1万6000トン増の17万8000トン、製紙・化学工場などでの熱利用が同2万6000トン増の65万2000トン、輸出が同2万トン増の13万5000トンとなっている。

近年、国内発生分の廃タイヤだけでは必要量を満たすことが出来ない利用先が、海外から廃タイヤの切断品/破砕品を有価購入する状況が続いている。2017年の年間輸入量は合計約8万8000トンで、ピーク時の2013年の約11万トンから年々減少していたが、4年ぶりに前年から2万2000トン増加した。なお、今回発表のリサイクル状況にこの輸入量は含んでいない。

また同協会は、廃タイヤの不法集積・不法投棄状況もあわせて発表。2018年2月時点での不法集積・不法投棄(1000本以上)の合計数量は89件、3万5771トン。昨年2月の調査時と比較して2件減少、30トンの増加となった。代替燃料での需要は依然として高く、新規案件は発生していない。

《纐纈敏也@DAYS》

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