南海本線男里川橋りょうの本復旧工事が5月10日に完了…異常を乗務員へ通報するシステムも構築

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5月8日時点での本復旧工事の様子。
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南海電気鉄道(南海)の南海本線樽井~尾崎間にある全長93.75mの男里川(おのさとがわ)橋りょうの本復旧工事が、5月10日に完了した。

同橋りょうは、昨年10月22日、台風21号による大雨の影響で下り線に6本ある橋脚のうち、尾崎側から2本目の橋脚が傾き、橋桁中央部の線路が進行方向左側に曲がって沈み込む被害を受けた。

これにより樽井~尾崎間は一時不通となったが、11月1日から上り線を使った運行を開始。11月23日には、下り線の橋脚の前後左右に鋼杭を打ち込む方法で仮橋脚を構築し、橋桁を元の位置に戻す仮復旧工事が完了。上下線の運行を再開した。

本復旧に際しては、傾いた橋脚を撤去し、杭基礎による鉄筋コンクリートの橋脚を設ける工事が進められるとともに、再発防止策も講じられ、橋りょうの異常を検知する計測器の取付けや監視体制の強化、増水した場合の運転規制値の見直しが行なわれた。

本復旧により、仮復旧以降続けられていた50km/h以下の速度制限が解除され、今後は、計測器と新たに設置された特殊信号発光器を連動させることで、橋りょうに異常があった場合に、乗務員へ通報するシステムを導入。既存の計測器のほかに、新規に計測器を設置して、安全性や保守性に関する実証実験を行なうとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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