「高齢者は免許を返納」、ヤケになって自宅に放火

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「高齢者に運転免許証の返納をさせる」というのは社会問題となっているが、愛知県内において運転免許の返納を巡って口論となり、自暴自棄になった高齢の男が自宅に放火した容疑で逮捕される事件が起きた。

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11日午後10時20分ごろ、愛知県一宮市内で工場を兼ねた民家1棟が全焼する火災が発生した。運転免許証の返納を巡る口論からこの家に住む高齢の男が自ら放火したものとみられ、警察は翌12日に男を現住建造物等放火容疑で逮捕している。

愛知県警・一宮署によると、火災が起きた現場は一宮市浅井町尾関付近にある工場を兼ねた木造2階建ての民家。火の回りは速く、短時間で全焼した。

この家に住む83歳の男と、81歳の女性が火災によってヤケドなどの軽傷を負ったが、病院への搬送前に現場で行った簡易聴取で男は「運転免許の返納を巡って家族と口論になった。自暴自棄になり、死んでやろうと思って放火した」などと供述したことから、警察では男を12日未明に現住建造物等放火容疑で逮捕している。

男は自室にあったストーブを点火し、その上に布団を掛けることで延焼に至らせたものとみられているが、逮捕後は「でたらめを言った」などと言い、それまでの供述内容を否認しているようだ。警察では同居している女性からも話を聞き、放火に至った原因の特定を急ぐ方針だ。

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認知症の疑いがあったり、身体能力の低下によって運転に支障をきたすようになった高齢者に免許の返納を促すということは交通事故を防止する観点では必要なことなのだが、「そろそろ免許を返納すれば?」という言葉は、それを投げかけられた高齢者に「自身の老いを認めさせること」を意味し、そして同時に「行動の自由を奪う」ということも意味する。

免許返納を巡るトラブルも相次いでいるが、多くは家庭内の揉め事で済まされていて、なかなか表沙汰にはなってこない。

逮捕後は否認しているものの、今回は逮捕された男が「免許返納を巡って口論になり、自暴自棄になって放火した」と火災後に自ら話したことや、建造物への放火という重大な事件から表沙汰になってしまった。

家族が男に免許返納を促す発端となったのが認知症の可能性であれば、男が放火した行為の責任能力についても有無を問うことになるだろう。

《石田真一》

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