東陽テクニカ、ドイツ製自動車ドア開閉耐久試験ロボットシステムを発売

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自動車ドア開閉耐久試験ロボットシステム「ROACTERE」
自動車ドア開閉耐久試験ロボットシステム「ROACTERE」 全 5 枚 拡大写真
東陽テクニカは、独Kubrich社の自動車ドア開閉耐久試験ロボットシステム「ROACTERE」を5月16日より発売した。

近年、自動車のドアは軽量化に伴い、鉄以外のアルミや樹脂素材の採用が進展。鉄、アルミ、樹脂は素材毎に温度特性が異なるため、環境温度が変化した際にも複数素材で作られたドアが安全性や耐久性を確保しているかを確認する必要がある。しかし、従来の自動車ドア耐久試験システムは、常温環境下でのみしか操作ができない、ドアの内側からの開閉操作ができない、固定箇所からしか開閉が行えないなどの制約があるため、複数素材で作られた新しいドアの性能保証をいかにして行うかが、自動車開発エンジニアの課題になっている。

今回発売した自動車ドア開閉耐久試験ロボットシステム「ROACTERE」は、サイドドア、ボンネット、テールゲートを、指定した回数、指定した順番・ポイントから、開閉耐久動作を自動的に繰り返し、耐久性能を計測する。従来のロボットが常温近辺でしか稼働できないのに対し、ROACTEREは内部にヒーター機構と空冷機構を備えることで、-30度~85度と稼動温度範囲が広く、複数素材で作られた新しいドアの性能・安全性・耐久性が、広い温度範囲で一定基準に達しているかを検証できる。

また、ROACTEREはロボットタイプで、ドアの開閉スピード、ドアへの接続ポイント、内側・外側、複数ドアの開け閉めタイミングなど、自由度の高い動き・順序が設定できるため、小型車から大型車まで1システムで対応可能。ドアの外側からはもちろん、内側に設置したロボットからの開閉動作もできる。従来のサーボモータタイプの耐久試験装置と異なり、ドアへの固定接続と追加重量がなく、ドアの特性を変化させることなく耐久試験を実施できるため、より実使用環境に近い耐久試験が可能になる。さらに、グラフの作成、レポート出力、データのエクスポートなどデータの収集・解析も簡単・迅速に行うことができ、測定値のリアルタイム解析ができる。

《纐纈敏也@DAYS》

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