日産が訴求するインテリジェントモビリティ…人とくるまのテクノロジー2018

自動車 ニューモデル モーターショー
日産自動車(人とくるまのテクノロジー2018)
日産自動車(人とくるまのテクノロジー2018) 全 7 枚 拡大写真

パシフィコ横浜で行われている「人とくるまのテクノロジー展2018」。日産自動車はEV『リーフ』を柱に、電動化、自動化、コネクトなど将来技術に関する展示を行っていた。

リーフの実車に加え、電動パワートレインを可視化した展示モデルを製作し、先進安全&半自動システム「プロパイロット」のリスク探知、車両制御、自動パーキングなどの各種機能を紹介。電動化による高い熱効率の実現と併せ、日産が標榜する「インテリジェントモビリティ」をアピールしていた。

もうひとつの目玉は可変圧縮比技術「VCターボ」のミニチュアカットモデル。圧縮比に対して膨張比を大きく取るミラーサイクルエンジンは熱効率が高いことで知られており、市販車への適用も増えている。通常のミラーサイクルはたとえば空気を圧縮するときはストロークの8割くらいを使い、膨張するときにはすべてを使うよう、バルブ開閉タイミングの調節によって仮想的にその状況を作り出している。それでも熱効率改善効果はあるのだが、このやり方だと排気量1600ccに相当する運転を行うのに2000ccぶんのキャパシティが必要となり、摩擦損失が増大する。

VCターボは圧縮比と膨張比を機械的に変化させる仕組みになっており、エンジンを空回りさせる領域をなくすることで摩擦損失を減らすという画期的なもの。高級車チャネル、インフィニティの『QX50』で市販化されたが、今後は日本でも搭載車が増えるものと予想される。その仕組みを今見ておくのも面白かろう。

ほか、インテリジェントモビリティを3DグラスでVR体験できるコーナーも設置。人気を博していた。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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