【ヤマハ マジェスティS 試乗】マルチに使えて走りも楽しい。懐の広さにマル!…佐川健太郎

モーターサイクル 新型車
ヤマハ マジェスティS
ヤマハ マジェスティS 全 19 枚 拡大写真

今年の初めに新型となった『マジェスティS』は、昨年デビューした『NMAX155』と並び原二(125cc)以上、ビグスク(250cc)未満のクラスにおいてヤマハの双璧を成すモデルだ。最近とみに注目を集める150ccクラスだが、元々はグローバル基準で作られたモデルである。原付並みの軽量コンパクトな車体を生かしたフットワークの良さと、2人乗りができて高速道路も乗れる機動力の高さという両方のメリットを併せ持っているのが特徴だ。

【画像全19枚】

その最新型であるマジェSの2018モデルだが、改良点としてはヘッドライトまわりをフルLED化しフェイスを一新。12V DC電源をフロントポケットに採用するなど、主に外観をブラッシュアップしている。機能面でも2016モデルで欧州仕様のフロントフォークを採用するなど足まわりが強化されたばかりなので、走りの実力という点でも未だ一線級と言っていいだろう。

シート高は795mmとスクーターとしてはやや高めで、逆にハンドルは低めというスポーティなライポジ。特筆したいのはフラットフロアを採用していることで、乗り降りが抜群にしやすく、街を走り回りながら次々に用事をこなしたい場合などは便利。コンビニフックに加え、シート下スペースも32リットルとクラス最大レベルのキャパを備えているので買い物などにも重宝しそうだ。

気になるのは同じ150ccクラスのNMAXとの比較だろう。最高出力15psや前後ディスクブレーキに前後13インチホイールになどスペック的に共通する部分も多いが、一方で車重は145kgとNMAXより17kg重く、ホイールベースも55mm長い大柄な作りになっている。簡単に言うと、NMAXは軽量・コンパクトかつ高剛性な車体を生かした機敏な走りがメリットであるのに対し、マジェSの強みは前述のとおり、乗り降りし易さや収納力といった日常での使い勝手の良さと言っていいだろう。加えてNMAXの先進的なデザインに対して、マジェSはオーソドックスなスクーターらしいスタイルが与えられている。そこに親しみというか安心感を持つユーザーも多いことだろう。

エンジンは低中速トルクに厚く、鼓動感もあってワイルド。瞬発力はNMAXに軍配が上がるが、マジェSも高速になるほどジワジワと速度を乗せてくる感じだ。ハンドリングも独特で、先代モデルからの伝統でもあるフロントにやや粘りのあるタイプ。NMAXのようなヒラヒラ感はないが、それが逆にどっしりとした安定感にもつながっていて高速道路でもよく走る。

また、新型マジェSには電源ソケットが装備されたのに加え、昔ながらのバーハンドルタイプなので、スマホなどのITガジェットをマウントするにも都合がいいはずだ。十分な厚みと広さが与えられた本格的なタンデムシートなども含め、マジェSはショートツーリングもこなせるスクーターと言えそうだ。

燃費的には新型ブルーコアエンジンを搭載するNMAXにやや劣るが、いずれにしてもリッター40km近い低燃費なのでさほど問題にはならないはず。一点、残念なのはABSが設定されていないことだ。

マジェSは、スクーター本来のマルチに使える便利さに、プラスアルファの走りの楽しさを加味した懐の広いスクーターだ。


■5つ星評価
パワーソース:★★★★
ハンドリング:★★★★
扱いやすさ:★★★★★
快適性:★★★★★
オススメ度:★★★★★

佐川健太郎|モーターサイクルジャーナリスト
早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。(株)モト・マニアックス代表。バイク動画ジャーナル『MOTOCOM』編集長。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

《佐川健太郎》

佐川健太郎

早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。メーカーやディーラーのアドバイザーも務める。(株)モト・マニアックス代表。「Yahoo!ニュース個人」オーサー。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産が“超短期開発”を本格導入?…次期『スカイライン』最終デザインをプレビュー!
  2. トヨタ『エスティマ』が“走りのミニバン”として復活か…アルファードと棲み分けは
  3. トヨタの新型ハイブリッドスーパーカー『GR GT』、欧州デビューへ…グッドウッド2026
  4. 次期トヨタ『GRスープラ』はハンマーヘッド顔に!? 450ps級ハイブリッドで2027年登場の可能性
  5. ローソン1泊2500円の「車中泊サービス」、今年度内70店舗に拡大へ[新聞ウォッチ]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 警察庁、高齢運転者技能検査を見直しへ 合格者の事故率を追跡調査してみたら…
  2. マツダの車載CO2回収装置、走行中の貯蔵に初成功…回収量は前回比9.6倍の804gに
  3. 7/27申込締切 【激変するインド自動車産業】政策転換とEVシフト、クイックコマースが拓く日本企業の勝機
  4. 3000アンペアの急速充電に世界初成功、電動トラックの未来を切り開く…MAN
  5. 「フィジカルAI展2026」初開催、現在地を知る!…ものづくりワールド
ランキングをもっと見る