シャープがパソコン事業再参入、東芝から買収へ[新聞ウォッチ]

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2018年6月5日付

●自動運転サービス推進、「高齢者の足」など100か所超、成長戦略素案(読売・2面)

●三菱自PHVもタイ生産、益子CEOが方針明言(読売・7面)

●東芝、PC事業売却へ、中国、台湾メーカーに苦戦、シャープに50億円前後で(読売・7面)

●アウディどこでもレンタカー、都心で配車・回収(朝日・6面)

●ディーゼルエンジン開発、日産が撤退方針(朝日・6面)

●中国でホンダ現地販売1000万台(毎日・7面)

●社説・高齢者の免許証、更新のハードル上げよ(東京・5面)

●VW救うか「BMW組」北米やEV巻き返し、新社長ら3人に変革託す(日経・2面)

●三菱自東南アジアで利益5割、6年ぶり販売最多、国内の3倍、ピックアップ売れ筋(日経・10面)

●トヨタお膝元で技術展示、ABB自動化手法を紹介(日経・14面)

●スズキ、インドで車生産2000万台(日経・14面)

●ガソリン車触媒高騰、排ガス向けロジウム、7年ぶり高値(日経・22面)

●店頭リサーチ、ドライブレコーダー、広範囲撮影モデル伸びる(日経・22面)

ひとくちコメント

日本企業が事業の選択と集中を加速しているそうだ。きょうの日経によると、2018年は上場企業による事業の撤退・縮小の公表件数が過去最多ペースで推移しているという。理由は、不採算事業を抱える多角化経営に対し、株主の視線が厳しくなっているためだと伝えている。

そんな中で、きょうも「選択と集中」関連のニュースが目に付く。まず、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下のシャープだが、東芝のパソコン事業を買収する方針を固めたという。

シャープといえば、経営危機から、すでに8年前の2010年、「メビウス」のブランドのパソコン生産から撤退していたが、親会社の鴻海の意向で再参入へ方針を転換。今後シャープは、東芝のノートパソコン「ダイナブック」を製造販売する子会社「東芝クライアントソリューション」の株式の過半を、今秋にも50億円前後で引き受ける模様だという。

また、日産自動車が、電気自動車(EV)などに経営資源を集中させるため、ディーゼルエンジンの開発を中止すると、きょうの日経が取り上げている。朝日も同様の記事を掲載しているが「中止」ではなく「撤退する方針」として「今後は新規開発をやめ、外部からの調達に切り替えていく」と伝えている。

いずれにせよ「脱ディーゼルを進める動きが鮮明になってきた」(日経)とみられる。もっとも、皮肉にも、日経のマーケット商品面では、ガソリン車の排ガス触媒に使う貴金属でNOxを還元するロジウムの国際価格が高騰、7年ぶりの高値を付けたと報じている。

欧州を中心にディーゼル車からガソリン車へのシフトが加速して需要が拡大しているためだが、半面、ディーゼル車の触媒に使うプラチナの価格が5年前に比べて4割も下がっているそうだ。選択と集中も「理に勝って非に落ちる」では経営判断も悩ましい。

《福田俊之》

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