タイムアライメント…続・簡易的なタイプの調整方法[サウンドチューニング大辞典]

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写真はカロッツェリア『FH-9400DVS』のタイムアライメント調整画面。
写真はカロッツェリア『FH-9400DVS』のタイムアライメント調整画面。 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオでは、「サウンドチューニング」機能を操ることで音の聴こえ方を変えることが可能だ。その原理と扱い方について解説している当コーナー。現在は「タイムアライメント」にスポットを当てている。

今回は前回に引き続き、簡易的なタイプの「タイムアライメント」の調整方法を紹介していく。

さて前回は、リスナーからミッドウーファーまでの距離を測り、それを入力するところまでを解説した。この状態で聴こえ方はがらりと変わるはずなのだが、もうひと工程調整すべき項目がある。

それは「レベル」だ。要は「音量」である。左右のスピーカーの距離差を合わせることと左右のスピーカーの音量差を合わせることは、“セット”だと考えたい。

「レベル」の調整方法は至ってシンプル。距離の入力が終わったところで音楽を聴きながら、左右の音量差がなくなるように運転駅側のスピーカーの音量を下げていけばOKだ。

ここまでの調整で一旦は完成なのだが…。しかしよくよく聴くと、中低音の音像はセンターにビシッと現れていつつも、高音楽器の音だけに注目すると、中低音の音像とのずれが感じられるはずだ。

できればそれも解消させたい。それを目指し、次のような調整を行ってみよう。まず、左右のミッドウーファーまでの距離差を計算する。そして次に左右のツィーターまでの距離を実測し、左右のツィーターの距離差を計算する。

もしも左右のミッドウーファーまでの距離差よりも、左右のツィーターまでの距離差のほうが大きかったら、「タイムアライメント」の調整画面で、遠いほうのスピーカーの距離を少しずつ増やしてみよう(遠いほうのスピーカーがもっと遠くにあるという設定にしていく)。そうすることで中低音の音像のシャープさは減っていくが、代わりに高音のずれは是正されていくはずだ。

逆に、左右のツィーターまでの距離差のほうが短かったら、「タイムアライメント」の設定画面で、左のスピーカーの距離を少なくしていく。このようにして、全体の聴こえ方が総合的に良くなる値を探っていくのだ。

今回はここまでとさせていただく。次回もさらに簡易的な「タイムアライメント」調整についての補足をお伝えしていく。お楽しみに。

【サウンドチューニング大辞典】第3章「タイムアライメント」その7 続・簡易的なタイプの調整方法

《太田祥三》

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