住宅での電力利用量はEV走行の2.3倍---EVを蓄電池に 積水化学の「V to H」実態調査

エコカー EV
日産リーフ(参考画像)
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積水化学工業は、太陽光発電システム(PV)搭載住宅と電気自動車(EV)の間で電力融通を可能にする「V to H」(Vehicle to Home)搭載住宅の実邸で利用実態調査を実施した。

PVとコンサルティング型ホームエネルギーマネジメントシステムを搭載した同社の顧客で、V to Hを搭載している64件の実邸を対象に実績を調査した。

調査結果によると「経済モード」運転時のEVの蓄電池の電力利用量は、住宅の電力利用量と比較して少なく、自宅での利用は走行による利用の約2.3倍。

「経済モード」運転時のEVの蓄電池の蓄電残量は、年間平均で蓄電容量の40~60%もあり、非常時・停電時のバックアップ電源(安心価値)として活用できる。

PVから充電する「グリーンモード」運転時でもEVの蓄電池は、走行による電力利用量の約1.7倍の電力量を自宅で利用できる試算結果となり、PV余剰電力を有効活用できる。

「グリーンモード」運転では、悪天候でPVの発電量が不足することや、EVが昼間不在でPVから充電できないなどの理由から、年間平均でEVの約15~35%に充電機会損失が発生する。このため、「グリーンモード」運転時のEVの蓄電池稼働率を向上させるためには、昼間の充電機会ロスへの対策が必要になるとしている。

今回の調査では、昼間にPVから充電した電力をEV走行にも利用するため、「グリーンモード」運転時の電力自給率は平均48%。ただ、EVが走行しないと仮定した理想的なケースで試算した場合の電力自給率は84%で、V to H導入によってEVが大型蓄電池として機能し、電力自給率を大きく改善できることが予測されるとしている。

《レスポンス編集部》

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