気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2018年6月19日付
●大阪都市機能マヒ、震度6弱、4人死亡、379人けが、交通混乱帰宅時も(読売・1面)
●メルカリ海外事業強化、山田会長、きょうマザーズ上場(読売・9面)
●ルマンVトヨタ車販売へ(読売・9面)
●アウディ会長を逮捕、ドイツ検察、排ガス不正問題で(朝日・7面)
●トヨタ優勝ファン歓喜、江東でルマン24時間PV(毎日・22面)
●関西企業に打撃、工場相次ぎ稼働停止、小売り・外食休業余儀なく(産経・2面)
●電気自動車はチャンス、日本自動車部品工業会・岡野教忠会長(東京・6面)
●20年目の日産・ルノー、仏政府には逆らえない(日経・2面)
●社説・開かれた研究開発でEV時代の先導を(日経・2面)
●いすゞ、ロシア2割増強、100億円投資現地企業と合弁(日経・13面)
●主要企業、取締役の人材多様に、外国人・女性7割が起用(日経・15面)
ひとくちコメント
ドイツの高級車ブランドに再び衝撃が走った。ドイツの検察当局が、フォルクスワーゲン(VW)傘下のアウディのルぺルト・シュタートラー会長を逮捕したと発表した。排ガス処理をめぐる不正を問われたもので、これまでに管理職を含む複数の逮捕者が出たが、現役の役員クラスでは初めてという。
きょうの各紙も「アウディ会長を逮捕、ドイツ検察、排ガス不正問題で」(朝日)などと、大きく報じている。記事によると、車の検査時のみ排ガスを抑える機能を稼働させる違法なエンジン制御ソフトを使っていたとされ、シュタートラー会長は欧州でのディーゼル車の販売にあたって、違法ソフトの存在を知りつつ、生産の中止を指示しなかった疑いが持たれている。
ドイツの自動車メーカーをめぐる一連の問題は、企業の現役トップの逮捕にまで発展するなど根深さもうかがえる。シュタートラー会長の逮捕で、VWの株価も急落。朝日は「アウディの経営が揺らげば、世界販売台数で首位に立つVWグループ全体に与える影響も大きい」と伝えている。
自動車メーカーの現役会長の逮捕という前代未聞の不祥事いえば、日本でも、20年前、海上自衛隊の航空機開発をめぐる汚職事件で、当時富士重工業(現SUBARU、スバル)の会長が贈賄の疑いで逮捕されたことを思い出す。そのスバルも度重なる不正問題の発覚で目下、経営の屋台骨が揺れており、歴史は繰り返されるのか……。