スバル中村専務、新型 フォレスター は「新たな一歩を踏み出す最初の商品」

自動車 ビジネス 企業動向
新型フォレスターと中村知美専務執行役員
新型フォレスターと中村知美専務執行役員 全 2 枚 拡大写真

スバルは6月20日、品川シティホールで新型『フォレスター』の発表会を行った。それは次期社長である中村知美専務執行役員の謝罪の言葉から始まった。

「一連の不適切事案につきまして、お客さま、ステークホルダーの皆さまに大変なご心配とご迷惑をおかけしておりますことを改めてお詫び申し上げます。今回の事案を真摯に受けまして、深く反省している次第です。また、現在調査中の事案につきましては、深く真相を究明するとともに一刻も早く皆さまの信頼を取り戻すべく努めて参ります」

その中村専務の口からは何度も「信頼を取り戻す」という言葉が発せられた。スバルは昨年秋に無資格検査の不正が発覚して以降、燃費や排ガスのデータ改ざんなど4回にわたり不正を行ってきたことが明らかになった。

このことで同社の信頼も地に落ち、国内販売にも大きな影響が出ている。それは今年1~5月の販売状況を見れば一目瞭然だ。業界平均が前年比99.8%なのに対し、スバルは80.6%と大きく下回っているのだ。特に5月の販売は65.0%の8542台と、好不調の指標となる1万台も割っている。

これには営業畑を歩んできた中村専務もショックな様子で、「単なる車メーカーを超えて、お客さまに共感され、信頼される存在になるために、商品、販売、サービス、そしてコミュニケーション、あらゆるお客さまとの接点で全員が全力を尽くしてその質を高めていきます」と話し、こう付け加えた。

「その目指すべき姿に向けて新たな一歩を踏み出す最初の商品が新型フォレスターです」。その開発に当たっては、より愛される車を目指して徹底的にお客さまの声を聞いたという。そして、誕生した5代目フォレスターは、デザインをはじめ、パッケージング、ユーティリティ、安全性能、動的質感、パワートレインとすべての面でスバルの最新技術を惜しみなく投入したそうだ。

「コミュニケーションコンセプトは『もっと遠くへ、もっと家族と』です。家族への思いやともに過ごす時間を大切にしたいという気持ち、日常から大きく一歩踏み出そうという自由な気持ち、そういう人々が抱く自然な感情をともに満たすことで皆が笑顔になれる車でありたい、そういう思いを込めました」と中村専務。

ただ、新型フォレスターの発表会では中村専務をはじめ、スバル関係者の顔からはほとんど笑顔が見られなかった。

《山田清志》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る