UPRとJ.C.O.Sは、920MHz帯アクティブRF-IDタグ(無線タグ)を活用したクラウド型レンタル用車両管理システムを開発し、1200台のレンタル用車両のリアルタイム管理サービスを7月1日より開始した。
UPRは、倉庫管理コストの課題解決を目的に、920MHz帯アクティブRFIDタグを活用したクラウド型パレット管理サービス「スマートパレット」を実用化。入出荷時間や正確な在庫データをリアルタイムに把握できるサービスとして、2017年2月以降、20社以上に提供している。
今回のサービスは、この技術を応用し、冷凍車レンタル大手のA-TRUCK社が保有する車両1200台の入出庫管理をリアルタイムで実現するというもの。これにより、従来人手で管理していたレンタル用車両の管理業務が大幅に軽減できる。
具体的には、A-TRUCKがレンタル用車両を保管している全国12か所のヤードにRF-IDリーダを設置、レンタル用車両に搭載したアクティブRF-IDタグ端末を活用して、毎日のレンタル用車両の出入り監視や在庫管理、ヤード内での位置の把握を行い、これらの情報を各ヤード管理者の保有するPCやスマートフォン上にリアルタイムに表示する。無電源の場所でRF-IDリーダを駆動させるための遠隔監視ソーラー発電システムも構築できる。
RF-IDタグ(無線タグ)を活用したシステムはGPSより低コストですむ。UPRとJ.C.O.Sのシステムでは、契約内容にもよるが、台あたり月額1000円程度となり、これはGPSを用いたコストの約3分の1だという。またGPSだと車両の軌跡も記録できるが、運送会社の企業情報にかかわることでもあり、車両保有会社にとっては必ずしも必要なデータではない。
J.C.O.Sとユーピーアールは今後、アクティブRF-IDタグ技術を活用して、今回のレンタル車両の監視サービスだけでなく、様々な領域において、物流とIoTを融合した「Logistics4.0」の実現を目指す。