【スーパーフォーミュラ 第4戦】マッチレースを制し、ニック・キャシディ初優勝…近藤真彦監督のKONDO RACINGは10年ぶりの頂点

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勝利を喜ぶ近藤監督とキャシディ。
勝利を喜ぶ近藤監督とキャシディ。 全 14 枚 拡大写真
富士スピードウェイが舞台の「全日本スーパーフォーミュラ選手権」(SF)第4戦は8日、決勝日を迎え、近藤真彦監督率いるKONDO RACINGのニック・キャシディがポール・トゥ・ウインで自身初優勝を飾った。KONDO RACINGは10年ぶりのトップフォーミュラ優勝。

予選日は天候に翻弄されたSF第4戦だが、決勝250kmレース(55周)は曇り気味のドライコンディションのもとで始まった。ドライ路面用タイヤはソフト、ミディアムと2スペックあり、決勝ではその両方を使用する義務が存在する。基本戦略は1回のピットストップで給油&タイヤ交換、カギはそのタイミングだ。

スタート直後、最初のTGRコーナーでは3台が並走するような激しい先陣争いも展開されたが、レースはポール発進の#3 N.キャシディ(KONDO RACING/トヨタ)と3番グリッド発進だった#1 石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)、この両者による一騎打ちの様相を呈していく。

ともにソフトタイヤでスタートしてピットインを後半まで引っ張る作戦で走ったため、早い段階でピットインしたマシンが1周遅れ寸前の状態で前方に連なる苦境も味わったが、3番手以降を大きく引き離したマッチレースの決着は、僅差のままレース後半のピットインまでもつれていくことに。

先に動いたのは先頭の#3 キャシディで、35周を終えてピットへ。そして#1 石浦は5周後にピットへと向かう。#1 石浦がピットアウトした時、実質トップの#3 キャシディとの位置関係が変わることはなかった。そのまま逃げ切った#3 キャシディがSF初勝利を達成、自身参戦2年目での初優勝となった。

#3 キャシディは、「今は月の向こうにいるような気分だよ」との第一声で喜びの大きさを表現した。「タフなレースだったと思う。スタートは無難にいこうと思っていた。実際、『OK』というくらいの出来だったかな。前に出てきた(周回遅れになる)マシンたちにはちょっと困ったけど、とにかくソフトタイヤを良くマネージメントすることを心がけて走った。優勝できて本当に嬉しい」。

そして近藤真彦監督とKONDO RACINGにとっては全日本トップフォーミュラで10年ぶりの通算2勝目だ(この間もSUPER GTでは勝っている)。近藤監督は「前に勝った時のことはすっかり忘れています」と笑い、参戦2年目のキャシディに関しては「いつ優勝してもおかしくない、素晴らしい素質をもったドライバー。だから我々がチーム一丸で彼を完璧にバックアップすることができれば、いつでも勝ってくれる、そう思っていました」と高い評価のほどを語る。さらに「今日の勝因はまずニック(キャシディ)の速さ。そしてピット作業も速かったので、まさにチーム一丸でつかんだ勝利だと思います」と結び、充実感をにじませていた。

この勝利で#3 キャシディはドライバーズポイントランキング首位に1点差と迫っている。チーム部門ではKONDO RACINGがTEAM MUGENと同点で首位に(ポイントは手元計算)。残り3戦、今後の展開にも大きな希望が出てきたキャシディとKONDO RACINGである。また、キャシディは今季、ディフェンディングチャンピオンとしてSUPER GT/GT500クラスをTOM'Sチームで戦っており、連覇を狙える位置につけている。8月で24歳という若さの彼だが、同一年2冠という快挙の可能性も出てきたといえそうだ。

SF第4戦富士の決勝2位は#1 石浦。3位には僚友の#2 国本雄資が続き、セルモインギング勢がダブル表彰台を獲得している。4~8位は以下の通りで、今季初勝利のトヨタ勢が7位までを占めた。

4位 #20 平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL/トヨタ)
5位 #36 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S/トヨタ)
6位 #19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL/トヨタ)
7位 #8 大嶋和也(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS/トヨタ)
8位 #16 山本尚貴(TEAM MUGEN/ホンダ)

ホンダ勢トップの8位でゴールした#16 山本は1ポイントを獲得、その1ポイントでドライバーズランキング首位を守っている。シーズンの最後に「あの1点が貴重だった」ということになるかもしれず、開幕2連勝(第2戦は決勝中止)の良い流れはまだ途切れていないと見ることもできるのではないか。次戦以降のキャシディとの戦いに注目が集まるところだ。

第5戦は栃木県のツインリンクもてぎにて、8月18~19日の開催。ドライバーズランキングトップ2以外の面々にとってはチャンピオン争い生き残りをかけるステージであり、一層ヒートアップしたレースになるだろう。

《遠藤俊幸》

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