ライダーに朗報! 驚異的な積載力のトランポ登場…ホンダ N-VAN

モーターサイクル テクノロジー
新登場のN-VAN
新登場のN-VAN 全 23 枚 拡大写真

ホンダの新型軽商用バン『N-VAN(エヌバン)』が、バイク乗りの目線から見てもスゴイ。何がスゴイかって、その積載力。バイクを運ぶトランスポーター(トランポ)としての実力だ。

バイクをクルマで運ぶ……!?

それはサーキットでレースをしたりファンライドしたり、あるいはモトクロスやエンデューロ、トライアル、ダートトラックなど、バイクでスポーツライディングを突き詰めて楽しもうとなったとき、必要に迫られる。

保安部品を車体から取り外すことになるので、公道を走れなくなってしまう。あるいは、最初から競技専用として開発された公道走行のできないマシンを購入すると、運搬にはクルマが必要となるのだ。

10代の頃からモータースポーツに明け暮れた筆者も、クルマは18歳で免許を取ったときからもうバイクを運ぶためのものだった。思い返せば、2万円で譲ってもらったホンダ『アクティ』(550、小豆色)にはじまり、トヨタ『タウンエース』や歴代の『ハイエース』を乗り継いできた。

友人がユーノス『ロードスター』に女の子を乗せて颯爽と走っている姿を、ときには羨ましいとも思ったが、自分のクルマの荷台にはいつもバイクや工具がワンサカ載っかっていて、そんなカーライフ(って言っていいのかな……!?)も、心から楽しいと思っていたのだった。


◆余裕でバイクが積める!
N-VANは、筆者のようなバイク好きがつくったのではないかと感じてならない。バイクもクルマも両方つくっているホンダだから、きっとそのはず。

まず、ゲートの開口部を含め荷台が広く、後部シートを折りたたみ式としてフルフラットになるところまではまだ想像がつく。感心したのは画期的なシートアレンジで、なんと助手席さえも折りたためて、そこを荷台として活用できるのだ。

つまり運転席の横にはバイクの前輪がある。『グロム』や『クロスカブ』、『モンキー125』といった125ccクラスを載せてみたが、スペースにはまだまだ余裕がある感じ。これならもっと大きいバイクも入るだろう。


秀逸なのは荷掛フックが計8か所にあり、バイクを固定するのに役立つこと。じつはこれがとても重要で、バンを買ってきたらまずフックを最適な場所を取り付けなければならないのだが、N-VANのフックは見事と言える位置にあり、これまた舌を巻く。

軽バン初となるセンターピラーレス構造で助手席側の開口部が大きいというのは、バイクをひとりで積んだり下ろしたりするときには直接関係ないが、もし手伝う人がいるならすぐに荷台スペースに乗ったり降りたりして手を貸せるだろう。ダート系なら汚れた室内を掃除するのもラクそうだ。バイクを積んだり下ろすのに、低床フロアなのもありがたい。

さらに安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」も搭載され、衝突軽減ブレーキシステムや路外逸脱抑制機能、車線維持支援システムなども備える。バイクに乗って疲れ果てた身体で運転して帰るとき(もちろん休息を充分に取るのが一番)も、運転をサポートしてもらえるのだ。


◆軽トラ最強説を揺るがす実力! 3人と1台もOK!!
シートはそれぞれ折り畳んだり座れるようにしたり自由自在なので、試しに前2人、後ろ1人が座れるようにして『CRF125F』を載せてみた。バイクの角度を何度か調整すると、3人が座ってバイク1台という驚異的な積載力を見せてくれた。

トランポには“軽トラ最強説”もあるが、空荷でも定員は2名だけだし、その点N-VANなら4名だし、スタイリッシュで屋根もある。軽自動車で、これほどのトランポ力(失礼、積載力)はスゴすぎる。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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