「優勝を意識しない鈴鹿8耐は初めて」F.C.C. TSR Honda Franceカリスマ監督が見据える“その先”

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F.C.C. TSR Honda France 藤井正和監督
F.C.C. TSR Honda France 藤井正和監督 全 4 枚 拡大写真

これまで鈴鹿8耐での優勝に情熱のすべてを注いできたカリスマ監督、F.C.C. TSRの藤井正和監督。しかし、今年は様子が違う。

「優勝を意識しない鈴鹿8耐は初めてだよね。だってさ、それ以上に我々のチームは達成しなければならない大仕事があるからね」

藤井監督が語る大仕事とは、日本に拠点を置くチームとして初めてとなる世界耐久選手権EWCのシリーズチャンピオン獲得だ。今シーズンはHonda Franceとコラボレートしてチーム名はF.C.C. TSR Honda Franceとなった。そしてシリーズ第2戦フランスでのル・マン24時間レースで優勝を遂げる。さらに第4戦ドイツでのオッシャースレーベン8時間でも優勝し、ランキング2位のGMT94 YAMAHAに10ポイント差をつけたポイントリーダーとしてシリーズ最終戦の鈴鹿8耐に戻ってきたのだ。

「ル・マン24時間での優勝は本当にうれしかったよ。自分では気付かなかったけど、泣いていたみたいだ。でも、いまとなってはもう遠い過去のような気もする。ただ、ル・マン24時間も良かったけれど、次の第3戦スロバキア8時間で新型のHonda CBR1000RR SP2が来てポールポジションを獲って、レースでも3位になれた。この辺からだね、チーム力として優勝を目指せると感じたのは。それでオッシャースレーベンでの優勝。振り返ると、思ったよりも成績が出たル・マン、チーム力が確認できたスロバキア、ライバルを突き放せたオッシャースレーベン、決戦の鈴鹿8耐という感じだね」

まさに大一番となる鈴鹿8耐だが、藤井監督はこうも語る。

「我々のチームは実力値としては6位くらいかな。でも、GMT94 YAMAHAの動向を見ながら的確に戦うよ。鈴鹿8耐で勝つのではなく、鈴鹿8耐でチャンピオンを獲ることが最優先。F.C.C.のため、Hondaのため、日本のためにがんばるのみだよ。そして日本のみなさんと一緒に世界一になりましょう」

カリスマ監督の見据えるものは、鈴鹿8耐の1位ではなく、世界耐久選手権EWCでの年間ナンバー1だ。

《佐久間光政》

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