【マツダ ロードスター 新型試乗】あらゆる面で何も失うことなく進化を果たしている…島下泰久

試乗記 国産車
マツダ ロードスター
マツダ ロードスター 全 16 枚 拡大写真

マツダ『ロードスター』にとって、実に3度目の小改良となる。変更はどれも大きなものではないが、しかしどれも非常に効果のある、あるいは有用なものだ。

【画像全16枚】

まず1.5リットルエンジンがリファインされた。将来的なPM規制を睨み、また燃費向上を図るべく燃料噴射系やピストンなどの改良による燃焼の改善を行ない、全域でのトルクアップを実現。スペックも最高出力が+1psの132psに、最大トルクが+2Nmの152Nmに高められた。ステアリングにテレスコピック調整機能が付いたのはRFと同様である。

さらに、カメラで前方の車両と歩行者を認識して衝突回避もしくは被害軽減を図る緊急自動ブレーキのアドバンスト・シティ・ブレーキ・サポート、超音波センサーで後方障害物を検知する後退時スマート・シティ・ブレーキ・サポートも、RFともども新設定された。スポーツカーだって当然、先進安全装備の拡充は大歓迎だ。

RSのMT車に乗り込み、ドライビングポジションを調整する。ステアリングを手前に引ける分、シートスライドを後退させることができるから、足元に余裕が生まれるのが嬉しい。そのおかげで発進が容易になったのかなと思ったら、実はこのエンジン、アイドリング付近の1000rpmでは実に7Nmもトルクが増強され、発進を容易にしていたのである。

扱いやすさを高めつつも、程よいパワー感、伸びのある吹け上がりはこれまでと変わらず。あらゆる面で何も失うことなく進化を果たしていると言っていい。

このソフトトップのロードスターには、このタイミングで特別仕様車が設定されている。「Caramel Top」の名の通りブラウンのソフトトップに、薄めの色合いの新色スポーツタンのレザーシートに、ボディ同色ドアミラーと高輝度塗装ホイールがコーディネートされる。自身、NAのVスペシャルに乗るという女性カラーリストが手掛けたこのモデルは、2018年12月24日までの期間限定受注となる。

気の早い話だが、前回がワインレッド、今回がブラウンと暖色系が続いたから、次回は是非ブルーなどの寒色系のソフトトップの登場にも期待したい。きっと、また違った魅力をアピールできるに違いない。いずれにせよロードスター、今後も着実に進化し続け、また新たなカラーコーディネートも用意されていくはずである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★

島下泰久(しました・やすひさ)
1972年神奈川県生まれ。走行性能だけに留まらない、クルマを取り巻くあらゆる事象を守備範囲に自動車専門誌、一般誌、ファッション誌、webなど様々なメディアを舞台に活動。2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動運転技術、電動モビリティを専門的に扱うサイト「サステナ(http://sustaina.me)」を主宰する。近著は『2018年版 間違いだらけのクルマ選び』(草思社刊)。

《島下泰久》

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