【ホンダ N-VAN 試乗】まるで「カスタム」?ロールーフの使い勝手も遜色なし…島崎七生人

試乗記 国産車
ホンダ N-VAN +STYLE COOL Honda SENSING
ホンダ N-VAN +STYLE COOL Honda SENSING 全 7 枚 拡大写真

オンもオフもイケるN-VAN


+STYLEの“FUN”と“COOL”の違いを外観でチェックすると、“COOL”はロールーフとなり、幅広のクロームのグリル(やリヤガーニッシュ)やテールゲートスポイラーまで標準となる。パッと見た印象は、まるでカスタム系5ナンバー車のようだ。

ちなみに試乗車のボディカラーは“プレミアムベルベットパープル・パール”といい、『N-VAN』では+STYLE COOLの専用色。ここでまさしく同色の設定がある『N-BOXカスタム』とカブらないか心配になり(!?)、あちらのカタログを開いてみたが、あくまで乗用車ライクな『N-BOX』とプレーンな道具が立ち位置のN-VANとでは、趣の違いは大きい。

ファミリー受けするのはやはりN-BOXだろうが、N-VANはもっと個人的用途でオンもオフもイケる…そんなクルマである。

NAでも「よく走る」


ところで試乗車には、後席を起こした状態で残りのラゲッジスペースに100kgの段ボール(中身はペットボトル)が実際に載せてあった。なので空荷ではないリアルな状態での試乗が叶った訳だが、53ps/6.5kgf・mのNAエンジン+CVTながら「よく走る」が印象だった。

もちろんパワーのあるターボのほうが、ここぞという時の加速はいい。けれどNAの場合も、アクセルを踏み込むとCVTが粘る特性に仕立ててあり、急激にエンジン回転が上がらずにジワジワと加速しスピードを乗せていく…そんな風。なのでスムースさ、ジェントルさは十分で、ストレスなく走らせていられると感じた。

ロールーフでもN-VANの魅力はそのまま


では実用性は? ロールーフはハイルーフよりもバックドア開口の高さ方向が抑えられている。とはいえもともと高さにゆとりのあるボディだから、かさ張る物(バイクなど)を積む想定がメインでなければまったく不自由はないはずだ。ほかにユーティリティナットのボルト穴がハイルーフより片側1箇所(計2か所)ずつ少ない26箇所になるがこれもそう不便ではない。

運転席以外の3脚のシートは、スマートな折畳みを実現させるシンプルな構造だが、着座感は決して悪くない。そして写真に撮影してあるように、左側1~2列目(とラゲッジスペース)を通してフラットにできるシートアレンジとその操作性のよさなど、N-VANの魅力はこのモデルでも味わえる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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