【スーパーフォーミュラ 第6戦】関口雄飛がウエット路面の予選を制して今季初ポール…2位は小林可夢偉、3位に平川亮

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左から予選2位の可夢偉、ポールの関口、3位の平川。
左から予選2位の可夢偉、ポールの関口、3位の平川。 全 8 枚 拡大写真

8日、スーパーフォーミュラ(SF)第6戦の公式予選が岡山国際サーキットで行なわれた。関口雄飛がウエット路面での予選バトルを制し、今季初のポールポジションを獲得。0.02秒差の予選2位には小林可夢偉がつけている。

大方の予想通り、予選日の岡山国際サーキットは雨に見舞われた。降りっぱなしということはなく、時に弱まったり止んだりはするものの、朝のフリー走行から路面は一貫してウエット。3段階ノックアウト方式予選のQ3でオーバーテイクシステム(OTS)を2回使用可能とし、アイルトン・セナの伝説的コースレコードに迫ろうかという試みは不発に終わることが朝からほぼ確定的となった(ただし、雨でもOTSの使用は可能かつ“有効”)。

午後3時15分のQ1開始時に雨は降っておらず、予選中も明確な雨に襲われることはなかったようだが、路面はやはりウエットのまま。レインタイヤでのアタック合戦が展開されていくことになる。

路面の水量変化やレイン同士でのタイヤ交換をどうするかなど、ウエット予選は様々な意味でタイミング勝負な面も出てくるが、そんな難しい展開のなか、Q2では波乱が。現在ドライバーズランク2位タイに並び、首位を3点差で追う両名、#1 石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)と#16 山本尚貴(TEAM MUGEN/ホンダ)がQ3進出を果たせなかったのだ。#1 石浦が9位、#16 山本は10位と、暫定でグリッド5列目に並ぶことに。逃げるポイントリーダー、#3 N.キャシディ(KONDO RACING/トヨタ)がQ3に進出しただけに痛い。

そして8台がポールポジション獲得を目指して争ったQ3では、#18 小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG/トヨタ)が1分24秒466でトップに立つ。しかし、これを#19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL/トヨタ)が0.02秒差ひっくり返す1分24秒446をマークし、今季初ポールをゲット。#19 関口と#18 可夢偉のタイムは後続をコンマ5秒以上突き放すもので、今回の予選では抜けたトップ2となった。

#19 関口雄飛のコメント
「Q1はあまり調子が良くなくて10何番手(12位)、トップとのタイム差もけっこうあったので(今日は)厳しいかな、と思いました。でも、その後の修正でクルマが良くなっていって、今日は尻上がりに完璧に近づいていった感じでしたね。アタックもそれなりにうまくまとめられたので、いい予選だったと思います」

SF参戦3年目の#19 関口は過去2年、いずれも2勝してチャンピオン争いにも加わっていたが、今季ここまではツキがない面もあり、まだ優勝がない。ポールポジションで1点を獲得し、ドライバーズランク首位とは目下15点差の5位。天候が懸念される決勝日、レースが行なわれれば、ここでポール・トゥ・ウインしてランク首位に迫りたい#19 関口だ。

僅差で敗れ、SFでの自身初ポールを逃した#18 可夢偉にはQ3でOTSを適切に使えなかったという「タラレバ」があった。とはいえ、やはりレースが行なわれてウエット勝負になれば、#18 可夢偉が自身初のSF優勝を成し遂げる可能性も充分にありそうだ。#19 関口とのマッチレースになれば、これは見ものである。

#19 関口の僚友で、現在ランク首位から13点差の4位に位置している#20 平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL/トヨタ)が予選3位。ランク首位の#3 キャシディがQ3で5位にとどまったので、#19 関口と#20 平川、予選1-3のインパル勢にとってはとにかく明日レースをして、点差を詰めたい局面となった。前戦決勝2位だった#20 平川は可夢偉同様、SF初優勝のチャンスでもある。

ポイントリーダーの#3 キャシディは、当面のライバルである#1 石浦と#16 山本が予選9-10位に終わったことは「もちろん自分には良いことだよね」としながらも、この日は理想的なグリップが得られなかったようで、自身の予選5位、しかも「アタック自体はうまくいったのにトップとコンマ7秒差というのは大きすぎる」という状況に微妙な表情を見せていた。決勝に向けてどうアジャストしてくるか。

予選4位は#5 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ)で、彼がホンダ勢最上位。予選6位には#3 キャシディのチームメイト、#4 山下健太(KONDO RACING/トヨタ)がつけた。7位は#17 塚越広大(REAL RACING/ホンダ)、8位には#2 国本雄資(JMS P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)。

1レース制で約250km、68周の決勝は明日(9日)の午後2時05分にフォーメーションラップスタート予定。天候が危ぶまれているが、SFのシリーズ運営団体JRPは予選日昼の段階で「安全を最優先しつつ、決勝レース実施に向けて関係者と最善を尽くす」旨を語っている。場合によってはタイムスケジュールの変更等が生じる可能性も考慮される状況なので、観戦予定の方々には情報の随時確認をお願いしたい。

《遠藤俊幸》

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