トヨタフォークリフトの自動運転・テレマティクス技術…国際物流総合展2018

自動車 ニューモデル モビリティ
国際物流総合展2018:トヨタL&F(許可を得て撮影)
国際物流総合展2018:トヨタL&F(許可を得て撮影) 全 7 枚 拡大写真

トヨタL&Fは、国際物流総合展において、フォークリフトのADAS機能、自動運転機能とそれを支えるテレマティクス技術を紹介するエリアをブース内に設置。一部は実用展開しているものもあるが、開発中として参考出品の技術もあった。

【画像全7枚】

トヨタL&Fはマイクロソフトと共同で、フォークリフトの自動運転やフリート管理制御といったアプリケーションを研究開発している。特設エリアは、その取り組みを紹介する。

展示内容は、次の6つ。

人・障害物検知システム
インフラ協調型安全運転支援システム
AIロジスティクスシミュレーションシステム
フォークリフトIoTテレマティクスシステム
グローバルモバイルサービスソリューション
グローバルMR(Mixed Reality)サービスシステム

人・障害物検知システムは、カメラと画像認識技術による対物・歩行者の検知デモを、フォークリフトの実車(リア)に実装していた。撮影画像から、歩いている人をリアルタイムで認識する。現状では画面状の歩行者をマーキングしたり、衝突の警報をだしたりする。車両のブレーキやアクセル操作までは制御していない。しかし、自動停止の制御に技術的な問題はなく、実装は可能だという。

そのフォークリフトのフロントには別のカメラが取り付けられていた。このカメラはインフラ協調型安全運転支援システムのためのもの。もちろん歩行者の認識にも使えるが、展示では、「SLOW」「STOP」といった標識を読み取って複数台のフォークリフトの運行支援するデモを行っていた。ラインを読み取るタイプではなく、画像認識を利用するため、任意の標識を読ませたり、複雑な制御も可能だ。これにより、複数台のフリート管理にも応用可能だ。

AIロジスティクスシミュレーションシステムは、無人倉庫やロボット倉庫で動く自動運転フォークリフトやAGV(Automated Guided Vehicle:無人搬送車)の制御をシミュレーションするもの。倉庫や工場内のデータはCADデータまたはレーザースキャナーでモデリングした点群データを利用する。このフィールドにAIフォークリフトの動きをシミュレートし、無人倉庫の設計や、AGVやロボットの導入前の検証に利用するものだ。

テレマティクスシステムは、フォークリフトの車両情報をクラウドに送ったり、フォークリフトの自動運転や安全支援のための情報をやり取りしたりできる。自動車のテレマティクスシステムと同様で応用範囲は広い。クラウドと通信可能になるので、トヨタのT-Connectのようなサービス(車両のメンテナンスやセキュリティなど)への応用も考えているという。

グローバルMRサービスシステムは、フォークリフトの故障対応、修理、メンテナンス時に、車両情報と連動させて各部の透視図、機構図、マニュアルなどをVRゴーグルの画像にインポーズするものだ。

トヨタL&Fはフォークリフトの製造販売だけでなく、物流倉庫の自動化、半自動化といった各種ソリューションも展開している。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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