【浦島ライダーの2輪体験記】ホンダ グロムは「青春バイク」そのものだ。

ホンダ グロム
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16歳の誕生日と共に原付免許を取り、でも、20代はクルマに夢中。アラサーでリターンライダーになるも、40代は仕事に忙殺される。そしてアラフィフで2輪に再々入門。そんな浦島ライダーが、最新のバイクをチェックしていきます!

ヤング測定器

ホンダのミニバイク『グロム』は、コレに躊躇なく跨がれるかどうかで「若さ」が測れる、ヤング測定器(!?)みたいなもんじゃないかと思う。

いきなり私事でなんですが、2輪浪人時代……つまりバイクから離れていたころ、それでも近所のバイク屋さんは通りすがりに都度チェックしていて、「ビビビッ!」と来て(←古い……)思わず財布を出しそうになったのがグロムだった。

今となっては初代グロムというわけだが、「ホンダは『チープ』を『ポップ』に昇華させるのが上手だなァ」とモダンなデザインに感心し、おそらく実用ギリギリなコンパクトなサイズを「冗談ぽくってイイ!」と好感し、グロムを購入したらにわかに明るく楽しい未来が開けるような気がしたものです(ちょっと大袈裟)。

エンジンが125ccの「原二」こと第二種原動機自転車なので、「制限速度30km/h」「二段階右折」といった50ccバイクの呪縛から逃れられるのも、日常使いにはありがたい。ただ、いい歳をした「おとな男子」(笑)がグロムに跨がった姿を具体的に想像すると……というわけで、実際の購入には至らず。

性格をよく表した出で立ち

そんな個人的な恨み(!?)を抱きながら、2代目となる現行グロムに乗ってみた。

2013年に登場したグロムは、3年後にスキンチェンジを受け、ヘッドランプほかにLEDを用いたクールな顔つきになり、全体にエッジが利いた、よりソリッドでアグレッシブな姿になった。個人的には、初代のファニーな要素が消えて残念な気もしたが、まあ、若者向けのバイクですから。1200mmのホイールベースは変わらず、基幹パーツや動力系は、基本的にキャリーオーバーされた。

全長1755mm、シート高760mmのちんまりしたボディに跨がってみると、ずいぶんと前寄りに座らされ、長くもない足ながら、すこし強めに膝を折る必要がある。いうまでもなく、若者の必修科目は「恋愛」だから、グロムも小ぶりながら、ちゃんとタンデムステップを備えた2人乗りになっている。そのため、一体型のシートは明確に前後に分けられる。全長はごく限られているので、ハンドルバーが異例に近い。首を意識的に回さないと、左右のバックミラーで後方確認ができないほど。

一方、やや窮屈ながら、自然と両膝でタンクを挟むポジションになるのがイイ。スポーティなグロムの性格をよく表している。タンクの形状もよく考えられている。

かつてのナウなヤングにも?


空冷単気筒エンジンは、9.8p/7000rpmの最高出力と、11Nm/5250rpmの最大トルクを発生。シングルシリンダーらしい振動とノイズを発しながら、低回転域から十分なトルクを提供してくれる。あまり回りたがるエンジンではないが、敢えてフルスケール使ってみると、ロウで50km/h弱、セカンドですでに法定速度を突破する速度に達する。絶対的にはさして速くないが、バカにしたものでもない。基幹道路の速い流れにも、十分に対応可能だ。

グロムが本領を発揮するのは、もっぱら街乗りで、車重が104kgと軽く、キャスターも立っているので、クルクルと小回りが利く。そんなハンドリングに前寄りのライポジもよく合っていて、ちょっとしたカーブでもコーナリングが楽しい。パワーの「もうちょっと」感が、むしろ「もっとスポーティに走らせたい」という欲求をかき立てる。そんな風に、つい前のめりに頑張ってしまうところも、若者向けたるゆえん。ホンダ・グロムは、青春バイクそのものですね。

外装パーツほか足まわりや排気系に手を入れて自分仕様を追求したり、はたまたリアキャリアやボックス類を付けて、小さなツーリングバイクを気取るのもおもしろい。ホント、現代の若者たちにはグロムがあってウラヤマシイ。いや、かつてナウなヤングだった方々も、ヤング・アット・ハートで、ホンダのミニバイクを使い倒してもいいかもしれない。

ボディカラーには、「赤」「白」「黒」の3色が用意される。価格は、35万1000円。

《ダン・アオキ》

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