タクシー相乗り実証実験---マッチング率は1割、課題は「同乗者」に対する不安解消

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国土交通省は、今春に実施したタクシー相乗り実証実験の結果をまとめた(9月28日発表)。

相乗りの社会実験は2018年1月22日から3月11日まで東京23区、武蔵野市、三鷹市で、大和自動車交通グループと日本交通グループのタクシー949両を対象に実施した。

配車アプリを活用して、目的地が近い利用者同士をマッチングし、1台のタクシーに複数の利用者が相乗りすることで、割安にタクシーを利用できるサービスを提供し、利用者利便の向上や運送の効率化を図るのが目的。

実証実験実施期間中の相乗りタクシーの申込み人数は5036人で、うち利用人数は494人で、マッチングの成立率は約1割にとどまった。

利用者アンケートによると、本格導入後の利用意向については約7割の利用者が「また利用したい」と回答した。

今回の実証実験にあわせて実施した国土交通省インターネットモニターアンケートで、相乗りタクシーを利用する際に最も気になることを聞いたところ、約5割のモニターが「同乗者とのトラブルに巻き込まれるのではないか」と回答した。相乗りタクシーを「利用したくない」と回答した人にその理由を聞いたところ「相乗りする人がどういう人になるかわからないから」という理由が、男性で約6割、女性で約7割だった。

国土交通省では、これらの結果から、複数人で相乗りして割安にタクシーを利用するという相乗りタクシーのコンセプトは受け入れられるものの、利用したくても約9割は、マッチングが成立せずに利用できなかったことから、申込み人数の増加やマッチング効率を上げる工夫が必要と分析。また、同乗者への不安感が強いことから、これを解消する必要があることなどが制度化に向けた課題と見ている。

国土交通省では、2018年度中に詳細な分析を行い、それを踏まえて本格導入を目指して制度設計していく。

《レスポンス編集部》

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