“空のF1”とも言われる「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ2018年」シーズン第7戦決勝が10月7日、インディアナポリス(アメリカ)で開催され、地元アメリカ出身のマイケル・グーリアンが優勝を果たした。日本人パイロットの室屋義秀は痛恨の12位に。
優勝を決めるファイナル4は、2016年シーズンのアブダビ大会以来となるファイナル4進出を果たしたニコラス・イワノフ(フランス)が1番手で登場していきなりの1分6秒951を記録。この時点ではイワノフの優勝が決まるとかと思われるほどの好タイムだった。
しかし、2番手として登場したベテランのグーリアンがイワノフのタイムを0.743秒上回ってトップに立つ。この後もグーリアンを超えるタイムは出ず、グーリアンはそのまま2008シーズン以来となる米国人パイロットのホームレース優勝を果たすことになった。この活躍に会場は多いに盛り上がった。
3番手に登場したベン・マーフィー(英国)は、ファイナル4初進出。どこまでベテラン勢に迫れるかに注目が集まったが、プレッシャーがかかったのかノーミスではあったものの、タイムは1分07秒863と一歩及ばなかった。
家族と共にブリックヤードへのキスに臨んだグーリアン(中央)4番手に登場したのはお隣の国カナダ出身のピート・マクロード。この日の最速タイムを記録していたマクロードだったが、ファイナル4でその再現はならず。それでも1分6秒736を記録してイワノフを上回る2位に入り、今シーズン初の表彰台を獲得した。
一方の室屋は、前日に行われた予選で5位となり、決勝のラウンド・オブ・14で同10位のベン・マーフィーと対戦した。先に飛んだマーフィーは1分7秒130と平凡なタイム。室屋がこのタイムを上回るのは決して難しくない。ところが悪夢が再び室屋を襲った。なんとゲート13を通過する際に機体を早めに機体を傾けてしまい、インコレクトレベルのペナルティを科されてしまったのだ。
優賞を果たしたグーリアン(中央)と今シーズン発の表彰台2位となったマクロード(左)、3位のイワノフ(右)これで室屋はラウンド・オブ・14で敗退。順位は12位にとどまり、獲得ポイントはゼロ。この時点で今シーズンの4位以下が決まってしまった。レース後、室屋はインタビューに「ラインは狙い通りだったので、ライン変更が問題だったわけじゃない。あまりにシンプルなミスだった」と振り返った。最終戦となる第8戦は11月17~18日、アメリカ国内のフォートワースで開催される。