【ホンダ NSX 2019年モデル】3モーターハイブリッド SH-AWD はエコ指向の設計ではない

NSX 2019年モデル メディアプレビュー
NSX 2019年モデル メディアプレビュー全 18 枚

25日に国内正式発表されたホンダ『NSX』2019年モデル。特徴は前モデルから引き継ぐSH-AWDシステム。ハイブリッドシステムの一種だが、ふつうハイブリッドから連想するものとは設計思想が異なる。担当者によれば、いまのところこの制御はホンダしかできないという。

SH-AWDは1エンジン、3モーターを使った独自のハイブリッド4WDシステム。ミッドシップのNSXではエンジンは当然ながら後輪を駆動する。これにバッテリー駆動のモーターアシストシステムを追加している。仕組みとしてはホンダのi-DCDとほぼ同じものでエンジン出力と同軸上にモーターを配置する。モーターの制御は主に加速時のトルクと減速時の回生ブレーキによるトルクベクタリングなど。燃費重視の走行モードもあるが、基本的には走行性能アップのためにモーターを積極的に使う思想だ。

前輪は2つの独立したモーターで駆動される。こちらも走行条件やモードにあわせて最適な制御、トルク配分が行われる。コーナリングではよりドライバーの操作に忠実な車の挙動を再現するというもの。左右の前輪を別々のモーターで制御するのは難しい。モーターごとの特性で同じ回転数、トルクを保つことができないからだ。

NSXの開発担当者によれば、システムとしてはレジェンド(FF)に搭載されたSH-AWDの前後を入れ替えたものと言えるが、制御の方向性は競技車両と同じで設計しているという。走行モードはQUIET、SPORT、SPORT+、TRACKとあるが、SPORT+までは一般道でのシチュエーションを想定しており、TRACKはサーキットでの走行を意識したものとなっている。

SPORTモードを基本として、静かに乗りたいときはQUIET。ワインディングではSPORT+にすれば、よりクイックな動きになるという。TRACKモードは、VSAなどをカットし、よりダイレクトな加速、減速、コーナリングが可能になる。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  2. 狭い道! 制限1.7mでコンクリートブロック付き、道幅は5mあるけど?…東京都板橋区
  3. 次期トヨタ『ハリアー』は新エンジンの恩恵でフォルムが大変化…スクープ記事ベスト5 2025年上期
  4. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  5. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る