新校長は佐藤琢磨…鈴鹿サーキットレーシングスクールのフォーミュラ&カート部門が2019年の新体制を発表

SRS-FとSRS-Kのプリンシパルに就任した佐藤琢磨。
SRS-FとSRS-Kのプリンシパルに就任した佐藤琢磨。全 8 枚

数々の名選手を輩出してきた「鈴鹿サーキットレーシングスクール」、そのフォーミュラ部門とカート部門の新校長に、卒業生でもある2017年インディ500優勝者の佐藤琢磨が就任。7日、東京青山のホンダ本社で就任会見が開かれた。

鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS)は、2輪と4輪の双方で世界に通用する人材の育成を目指し、鈴鹿サーキットが1992年に開校した(4輪系は93年~)。時代に応じてプログラム内容等は変化してきているが、多くの人材をレース界に供給、特に95年発足のフォーミュラ部門「SRS-Formula」では第3期にあたる97年が好人材揃いで、同年の卒業生は“SRS-F 花の3期生”とも呼ばれている。

SRSでは卒業生の一流現役選手が講師を務めるケースも多いが、今回、花の3期生のひとりである2017年インディ500ウイナー、佐藤琢磨が2019年からSRS-FormulaとSRS-Kartの校長(Principal)に就任することとなった。日本人初代F1フルタイムドライバーの中嶋悟さんが長く務めてきたSRSの4輪系プログラム校長という重責を、勇退する中嶋さんにかわり、トップシリーズでの現役生活と並行しながら琢磨が担う。

この日の会見は、ホンダの4輪モータースポーツにおける若手育成の今後の方針についてと、モビリティランド(鈴鹿サーキットやツインリンクもてぎの運営会社)のSRS-F/SRS-Kに関する新体制の発表、2社合同のかたちで実施された。琢磨本人も出席し、「鈴鹿サーキットは僕が夢をもらった場所ですし、(出身校である)SRSに対しても『なにかしたい』と思っていました。まさか校長になるとは思っていませんでしたけどね」と話し、若手育成に関しては「技術に加えて“人間力”のある選手を育てたい」との抱負を述べている。

SRS-FとSRS-Kの新たな2トップ、佐藤琢磨“校長”と中野信治“副校長”。SRS-FとSRS-Kの新たな2トップ、佐藤琢磨“校長”と中野信治“副校長”。

また、琢磨とともに、やはりホンダやSRSとのつながりが深く、F1、インディ、ルマンへの参戦経験豊富な国際派のベテラン、中野信治が副校長(Vice Principal)を務めることも併せて発表された。ホンダの山本雅史モータースポーツ部長は、F1路線でのレッドブル(&トロロッソ)との連携関係も絡めながら「F1の表彰台の真ん中に乗れる日本人選手を育てていきたい」との旨を話し、新生SRSの一層の充実をモビリティランド、そして琢磨&信治とともに進めていく意向を語っている。

F1やインディといった世界トップの舞台で長く活躍し、2017年には日本人選手初のインディ500制覇という大偉業も果たした琢磨。42歳となる来季2019年も、もちろんインディで現役を続け、自身2度目のインディ500優勝を狙うのだが、いよいよ後進の育成にも本格的に取り組むこととなった。琢磨校長と信治副校長のもと、より一層豊かな人材が鈴鹿から巣立っていく未来に、大きな期待がかかる。

左からホンダの山本雅史モータースポーツ部長、佐藤琢磨、中野信治、モビリティランドの山下晋社長。左からホンダの山本雅史モータースポーツ部長、佐藤琢磨、中野信治、モビリティランドの山下晋社長。

《遠藤俊幸》

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