三井化学 淡輪社長「エンジニアリングプラスチック分野でM&Aを検討」

三井化学 経営概況説明会
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三井化学の淡輪敏社長は11月15日に都内にある本社で開いた経営概況説明会で、成長領域のひとつに掲げているモビリティ事業についてエンジニアリングプラスチックなどの分野でM&Aを検討していることを明らかにした。

淡輪社長は「当社が持っている基本技術では足りない部分、領域で足りない部分もある」とした上で、「事業領域としてはエンジニアリングプラスチックを強化したい。当社自身でも技術はもっているが、それを補完できるような機能、そういうものは常に探索を続けている。そういう部分についてはM&Aの対象にしていきたい」と述べた。

三井化学は、自動車の開発支援を手がけるアークを、株式公開買い付け(TOB)で1月に子会社化している。

淡輪社長は「アークの買収も当社が足りない部分、もう少し強めればより強化されるといった発想で、M&Aを行った」と説明。今後も不足している技術に関してはM&Aを通じて積極的に取り込む姿勢を示した。

ただその一方で「M&Aは利益成長にはつながりにくい。当社が持っていない技術を取得するツールとして考えるべき。利益成長が足りないから補完的にM&Aで一発勝負をかけるという話にはなりにくい」とも指摘した。

三井化学はモビリティ事業で今後3年間に200億円の投資を行う計画。すでに自動車ギア油・潤滑油添加剤「ルーカント」の製造プラントを千葉県の市原工場に新設することを決めている。

淡輪社長は「本来なら市場である北米に持っていくことで検討を進めていたが、残念ながら設備費の高騰という流れがなかなか変わらない。もうこれ以上意思決定を延ばすと生産能力の不足という事態になるので市原工場に新設する意思決定をした。規模は年間2万トン。提携先のルーブリゾールの販売力を活用しながらフル稼働にもっていく」と述べた。

またSUVのバックドアに採用されているガラス長繊維強化ポリプロピレン「モストロンL」の生産能力を日米でそれぞれ3万5000トンずつ引き上げる。

淡輪社長は「SUVのバックドアを樹脂化することによる軽量化、加工工程の簡略化などのメリットがある。合わせて中国新拠点の検討にも入っている」ことも明らかにした。

《小松哲也》

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