カーオーディオ・プロショップが薦める『初めてプラン』…パワーアンプ内蔵DSP

オーディオコントロール・D-4.800
オーディオコントロール・D-4.800全 4 枚

愛車のオーディオシステムの音に不満を抱きながらも、何から手を付ければいいか分からない…。そう思っている方々に向けて、音を良くするための『初めてプラン』を様々紹介している。第4回目となる今回は、「“パワーアンプ内蔵DSP”を導入する」という作戦を取り上げる。

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毎回、全国の実力“カーオーディオ・プロショップ”に教えを請うているのだが、今回は京都府の有名店“サウンドビルド”の代表を務めている松田さんにご協力を仰いだ。“パワーアンプ内蔵DSP”を用いる意義から、選び方、楽しみ方までを、じっくりと聞いてきた。

■純正メインユニットを交換できないクルマに、“サウンドコントロール機能”を付与できる!?

最初に、“パワーアンプ内蔵DSP”とはどのようなものなのか、どんなケースで頼りになるのかを教えてもらった。

「“パワーアンプ内蔵DSP”というのは、サウンドチューニングが行える“DSP(デジタルシグナルプロセッサー)”と、音楽信号をスピーカーを駆動できるまでに増幅させられる“パワーアンプ”とが一体化したユニットです。

これが力を発揮するのは主に、純正メインユニットが取り外しできない、または外したくないというケースです。

ところでカーオーディオの音を良くするための方法はいくつかあり、その中では“スピーカー交換”がもっともスタンダードです。しかしながらそれより先に“サウンドコントロール能力”を導入する、という作戦も存在しています。

なお、純正メインユニットを交換できるのであれば、それを“サウンドコントロール能力”の高い機器に入れ替えればいいのですが、純正メインユニットを交換するという選択肢が存在しない場合はそうもいきません。そんなとき、“パワーアンプ内蔵DSP”が頼りになります。純正メインユニットはそのままで、システムに高い“サウンドコントロール機能”を付与できるんです。

それをシステムに導入できると、車内の音響的な不利を克服できます。例えば、クルマの中ではリスニングポジションが左右のどちらかに片寄りますのでステレオイメージを感じ取りづらいのですが、“タイムアライメント”という機能を使うと、各スピーカーの発音タイミングを制御でき各スピーカーからの音の到達タイミングを揃えられます。結果、すべてのスピーカーから等距離の場所にいるかのような状況を作り出すことが可能となり、音楽を立体的に感じ取れるようになります。

また、“パワーアンプ内蔵DSP”には優秀な“イコライザー”や“クロスオーバー”といった機能も搭載されています。これらを駆使することで、車内の音響特性の乱れを解消できたり、スピーカーの性能を引き出すことが可能となります。“パワーアンプ内蔵DSP”を使うことで、音楽の聴こえ方を変えることができるんです」

■複雑な工程が踏まれることにはなるものの、導入する効果は絶大!

続いては、“パワーアンプ内蔵DSP”がどのようにシステムに組み込まれるのかを教えてもらった。

「純正オーディオシステムのスピーカー出力を、“パワーアンプ内蔵DSP”のハイレベルインプットという入力端子に接続してシステムに組み込みます。なお入力された信号は、本体内部でアンプで増幅される前のレベルにまで降圧され、その上で一旦デジタル信号へと変換され、制御され、マルチアンプ(各スピーカーに対してパワーアンプの1chずつをあてがうシステム)出力されます。

アナログ信号をデジタルに戻し、また最後にアナログ変換されるという行程が踏まれますので、その意味では状況は複雑です。なので、高音質を突き詰めようとするときには限界があることも事実なのですが、通常のレベルで考えたら効果は絶大です。

ちなみに、さらなる高音質を得ようとするならばソースユニットとして“DAP(デジタルオーディオプレーヤー)”を導入するという手もあります。“DAP”と“パワーアンプ内蔵DSP”とをデジタル接続すれば、システム構成をシンプルにできますので高音質化が図れます。また、一部の欧州車では、純正オーディオの音楽信号をデジタルのまま引き込むことが可能となる場合もあります。これについての説明は長くなってしまいますので、ご興味があれば当店までお問い合わせください。

とにもかくにも、純正メインユニットが交換できなくても、“パワーアンプ内蔵DSP”を用いれば、システムを本格化させられます。『初めてプラン』の1つとして、十二分に魅力的だと思います」

■手が届く範囲のモデルを選べばOK。“専門店”に任せればそれぞれの能力に応じたベストなサウンドを再現可能!

続いては、“パワーアンプ内蔵DSP”の選び方を教えてもらった。

「高性能なモデルを選ぶに越したことはありませんが、予算の範囲内で手が届くモデルを選べば良いのではないでしょうか。“カーオーディオ・プロショップ”に依頼すれば、リーズナブルなモデルであっても、“パワーアンプ内蔵DSP”の良さをしっかりと引き出してもらえるはずです。

ちなみに、製品の価格が上がっていくにつれて、チューニング機能のきめ細やかさが上がりパワーアンプのスペックも向上していきます。さらには出力ch数も増えていきます。いつかはフロント3ウェイ+サブウーファーを組んでみたいと考えるのであれば、出力ch数は8chが必要ですし、高価なモデルのほうが総合力は高まります。

しかし、組みたいシステム様式にこだわりがなければ、出力ch数やスペックを気にし過ぎる必要はないと思うんです。どのようなモデルであっても機能に応じた良い音を作ることが可能です。例えば4ch出力のモデルを使ってフロント2ウェイ+サブウーファーを鳴らす、というやり方もアリだと思います。その場合はフロント2ウェイをパッシブクロスオーバーネットワークを使って鳴らすこととなりますのでツィーターとミッドウーファーを個別にコントロールすることはできないのですが、それでも“パワーアンプ内蔵DSP”を導入する前とは聴こえ方をガラリと変えられます。

ところで、“パワーアンプ内蔵DSP”を導入したら、いつかはスピーカー交換にも挑戦していただきたいですね。せっかく高性能なユニットを導入するのですから、その利点を十分に味わっていただきたいと思うんです。純正スピーカーのままではちょっともったいない。スピーカー交換まで行えば、さらなる感動が味わえます」

■ソフトウェアの“アップデート”も忘れずに。定期的な“再チューニング”も実行すべし♪

取り付け工賃の目安も教えてもらった。

「当店の場合は、2万5000円からとさせていただいています。配線作業が複雑で、チューニングも含めて専門知識・技術が必要です。工賃というよりも技術料だと考えていただけるとうれしいですね。

ちなみに、当店では電源をメインバッテリーから直接引き込む、いわゆる“バッ直”という方法を実行しています。性能を引き出すためには電源をしっかりと確保する必要があります。適切な太さのケーブルを用いて、安全面もケアした上で施工します。工賃には“バッ直”する作業代も含まれています」

さらには、“パワーアンプ内蔵DSP”を導入した後の楽しみ方のコツも教えてもらった。

「スマホやパソコンと同じように、ソフトウェアのアップデートは都度行った方がいいと思います。最新の状態にしておいたほうが使い勝手も上がりますから。

あと、サウンドチューニングも定期的に見直した方がいいですね。スピーカーやアンプはエージングが進むことで鳴り方が変わっていきます。基本的には良い方向に変わっていきます。熟成されていくというイメージですね。ですので、チューニングもそれに合わせて見直しをかける必要が出てくるんです。当店のお客様には“半年に1度”の見直しをお薦めしています。または、音楽を聴いていて、聴こえ方が変わってきたかなと感じた時点でご来店していただいても構いません。再チューニングは無料で行っています。

純正のメインユニットが換えられない車種でも、カーオーディオを満喫することは可能です。今聴こえている音をガラリと変えたいと思われたら、ぜひ“パワーアンプ内蔵DSP”の導入のご検討をしていただきたいですね。おすすめ度は高いです」

松田さんから聞いた話は以上だ。純正オーディオが外せない、または外したくないという場合には、“パワーアンプ内蔵DSP”を導入するという作戦が浮上する。これを使うことで、音楽の感動力を高めることが可能となり、ドライブの楽しさも今以上にブーストされるはずだ。トライする価値は実に大きい。

“カーオーディオ・プロショップ”が薦める『初めてプラン』、全方位解説!! Part4「パワーアンプ内蔵DSP」編

《太田祥三》

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