ハイウェイテクノフェア2018に約300社出展、高速道路で活躍するユニーク車両が目白押し

西日本高速道路エンジニアリング四国の「E-マルチ点検車」
西日本高速道路エンジニアリング四国の「E-マルチ点検車」全 5 枚

東京ビッグサイトで開催された「ハイウェイテクノフェア2018」(28~29日)には、高速道路の整備などで活躍するユニークな車両が目白押しだった。どれも普段なかなか見ることもできないものなので、そのいくつかを紹介しよう。

【画像全5枚】

まずは西日本高速道路エンジニアリング四国が展示した「E-マルチ点検車」だ。日野自動車の『レンジャー』(4トン車)をベースにした車両で、荷台には大きさが違うゴンドラのようなものが複数搭載されている。そのゴンドラがトンネルの現場で大きく広がるのだ。

トンネルの点検は近接目視と打音点検の実施を基本としている。それは異なる高さの点検のため、複数の高所作業車と多くの点検技術者が必要だった。それを1台の高所作業車にまとめたのがE-マルチ点検車だ。

同社関係者によると、これまで3台必要だったのが凝れ1台ですみ、作業員も19人から14人に減らすことができる。今後はタブレットの導入により、現場作業から報告書の作成までの一連の作業を実現するシステムを開発し、トンネル点検業務のさらなる効率化を進めていく計画だ。車両の製作費は2600万円だそうだ。

西日本高速道路メンテナンス九州からは「ロボコーン」と「ロボアロー」と名づけられた2台の車両が展示された。ロボコーンはラバーコーンを、ロボアローは矢印板を高速道路上にそれぞれ自動で設置し、回収する車両だ。「これまで3人ほどで行っていた作業を運転手一人で行え、作業のスピードアップを図れると同時に作業員の安全性も大幅に上がる」(同社関係者)という。

また、西日本高速道路エンジニアリング関西は「ダイバーシティ標識車」という車両を展示。製作に3800万円かけたもので、後方に電光の標識を装備し、荷台にトイレの設備が搭載されている。ダブルキャビンを採用し、現場での休憩やワークスペースとしても使用できるようにした。もちろん安全性にも配慮されていて、車両追突警報システムや追突緩衝装置に加え、キャビン内には人身保護のためのロールバーが設置されている。

「女性の技術者が現場で仕事をしやすいようにトイレも設置するようにした」と同社関係者は話し、来年度から月50万円でリースを開始するそうだ。また、この車両は標識車の表示を操作専用端末(PC)から遠隔で操作でき、WEBカメラで監視もできるとのことだ。

今年初めて導入した車両を展示したのが阪神高速技術である。車両の後ろに4つの車輪からできた装置を牽引したものだ。その装置は米国製で、路面のすべり抵抗を調査するものだ。そこから得られた情報を元に、道路整備に役立てようということだが、これまではその種の調査をするのに交通規制をしなければならず、この車両の導入によって交通規制することなく通常速度で走行しながら調査が可能になったわけだ。

このほかにもさまざまな車両が展示されていたが、キーワードは「人手不足」「働き方改革」と言っていい。なにしろ現場で働く作業員を募集してもなかなか集まらない状況が続いており、このままでは仕事をしようにもできなくなる危険性がでているのだ。そのため、各社知恵を絞って、仕事の効率化を図れる車両の開発に力を注いでいる。今後、その種の車両が続々と登場してくるのは間違いないだろう。

《山田清志》

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