ランボルギーニ ウルスは、世界最高の乗用車にして「背が高いだけ」のスーパーカーだった

PR
ランボルギーニ ウルス
ランボルギーニ ウルス全 24 枚

名前の語源を知れば、ランボルギーニが『ウルス』に期待する役割がおぼろげながらも理解できることだろう。英語でいうところのオーロックス。家畜牛の先祖にあたる野生牛で、その血脈には歴代ランボルギーニが名前を拝借し続けてきた闘牛たちも連なる。

そう、ウルスはつまり、グレート・マザーなのだ。これからこの世に生を授かり、スーパーカー界というコロッセオで勝ち抜かなければいけない闘牛=トラディショナル・ミドシップカーの、経済的な母になる。ウルスが成功すればするほど、次世代のサンタガータ製スーパーカーはその道を極めることになるだろう。

“背が高いだけのスーパーカー”そのスペックは

ランボルギーニ ウルスランボルギーニ ウルス
ランボルギーニ初の市販ターボカーである。4リットルV8ツインターボ+8AT+トルセン式フルタイム4WDというパワートレーンを積む。最高出力は系列最高の650psで、0-100km/hを3.6秒で駆けぬけ、最高速度は305km/hにも達する。文字どおり“背が高いだけのスーパーカー”だ。

4WDのトルク配分は通常時こそ前40:後60ながら、フロントへは最大で70%、リアへも最大87%、振り分ける。リアステアシステムやアクティヴトルクベクタリングも備わった。

注目すべきポイントは、センターコンソール上にひと際目立つ操縦桿のようなレバー=タンブーロだ。強力なパワートレーンと最新の車体制御システムを、走行環境に最適な組み合わせにセッティングできる(ちなみにモニター上でもセットは可能だ)。デザイン的にもウルスの見せ場のひとつだと言えそうだ。
ランボルギーニ ウルスランボルギーニ ウルス
ドライバー側のレバーでは、ストラーダ(ノーマル)・スポーツ・コルサ(サーキット)というすでにお馴染みの各モードに加えて、テッラ(グラベル)、ネーヴェ(スノー)、サッビア(デザート)という新たな3モードから好みのセッティングを選ぶ。

助手席側は“お好み”のセッティング用だ。パワートレーン、ミッション、サスペンションのそれぞれに、ソフト(ストラーダ相当)からハード(コルサ相当)まで3段階のセッティングが用意されており、これらを好きなように組み合わせて楽しむことができるというわけだ。

とびきりの“乗用車”である

ランボルギーニ ウルスランボルギーニ ウルス
国際試乗会でテストしてから早半年。ふたたびウルスとの対面が叶った。

イタリアで見たときも大きいと感じたけれど、日本の駐車場でみるとさらにデカい。否、初テスト以降は雑誌やネットの写真ばかり見ていたから、そのSUVにしては尖ったスタイリングにだまされて、大きさ感覚を忘れてしまっていたのかも知れない。とにかく、このまま見知らぬ道を走っていいものかどうか、と、ちょっと不安になるくらい大きい。

そんな不安もひとたび走り出せばすぐに解消した。そして、とびきりの“乗用車”であるというイタリアのテストで得た感覚は、日本で乗ってもまるで変わることがなかった。

乗り心地はややソリッドさが優っているものの、段差やショックをよく吸収し、フラットライドをよく保つ。ボディはけっして震えることなく、強固な骨組みに囲まれているという安心感が常にある。アシの動きも手に取るように分かるから、ドライバーに忠実という印象が先に立った。

鼻先の動きもとても自然だ。ノーズの先端までドライバーの意思が伝わっているかのように動く。それゆえクルマの大きさを感じるということがない。ややもするとランボルギーニをドライブしていることさえ忘れそうになってしまう。フツウに走らせている限り、実に快適で平穏なツーリングが楽しめるクルマなのだ。

ランボルギーニのSUVらしさとは

西川淳氏西川淳氏
とはいえ、ウルスの真骨頂は“平和”にあるわけではない。ちょっと前が空いた頃合いを見計らってアクセルペダルを踏み込んでみれば、その加速のすさまじさに、経験済みだというにも関わらず、ふたたび唖然とするほかなかった。

最初に車体がふわっと浮いたような感覚がきて(もちろん実際に浮いたわけじゃない)、すぐさまのちに背中を蹴飛ばされたかのような加速をみせる。スリリング、この上なし。加速フィールという点では、視点の高いぶん、背の低いスーパーカーとはまた違ったスリルがあって、なるほどそれこそがランボルギーニのSUVらしさだと納得する。

世界最高の乗用車にして、スーパーカー性も持ち合わせる。ランボルギーニが造ったSUVという意味では、スジの通った極めて“マジメ”なプロダクトであると言っていいだろう。
ランボルギーニ ウルスランボルギーニ ウルス

西川淳|自動車ライター/編集者
産業から経済、歴史、文化、工学まで俯瞰して自動車を眺めることを理想とする。高額車、スポーツカー、輸入車、クラシックカーといった趣味の領域が得意。中古車事情にも通じる。永遠のスーパーカー少年。自動車における趣味と実用の建設的な分離と両立が最近のテーマ。精密機械工学部出身。

■ランボルギーニ公式Facebook:https://www.facebook.com/LamborghiniJapan/

■ランボルギー二公式HP:https://www.lamborghini.com/jp-en

《西川淳》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『エスティマ』が“走りのミニバン”として復活か…アルファードと棲み分けは
  2. 次期トヨタ『GRスープラ』はハンマーヘッド顔に!? 450ps級ハイブリッドで2027年登場の可能性
  3. 【トヨタ RAV4 新型試乗】おそろしくスムーズなハイブリッド、まさに「至れり尽くせり」…中村孝仁
  4. トヨタ『アクア』、一部改良…「GR SPORT」グレード追加
  5. スズキ『カプチーノ』復活の可能性!…軽規格を維持、FRレイアウトも継承か
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. ETASとエレクトロビット、ADAS向け統合ソフトウェア基盤を発表…人とくるまのテクノロジー展 2026
  2. 超高硬度クロムめっき、EV・半導体部品の長寿命化に貢献…大型量産設備をサン工業が稼働 
  3. 3000アンペアの急速充電に世界初成功、電動トラックの未来を切り開く…MAN
  4. 「フィジカルAI展2026」初開催、現在地を知る!…ものづくりワールド
  5. BMW工場にヒューマノイド「Figure 03」導入…フィジカルAIで全身協調制御
ランキングをもっと見る