東京地裁がゴーン前会長の勾留延長却下、きょうにも保釈[新聞ウォッチ]

ゴーン前会長
ゴーン前会長全 3 枚

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2018年12月21日付

●ゴーン被告近く保釈か、勾留延長却下、準抗告も認めず、東京地裁(読売・1面)

●今年最安値を更新、一時700円超下げ、米株安の影響(読売・2面)

●自動運転スマホ〇、睡眠×、投稿法改正案、緊急時の対応前提に(読売・30面)

●革新機構取締役28日付で辞任へ、民間出身9人(朝日・7面)

●ホンダジェット日本で挑む、国内初納入、海外では100機超を出荷(朝日・11面)

●日産、不正検証後回し、経営陣の責任不明確(毎日・7面)

●「走行課税は断固反対」自工会会長、自動車税下げ歓迎(産経・8面)

●リニア試験車両「鼻」改良(産経・26面)

●日航に事業改善命令へ、国交省、操縦士の飲酒問題受け(日経・43面)

ひとくちコメント

日産自動車のカルロス・ゴーン前会長とグレッグ・ケリー前代表取締役について、東京地方裁判所が、勾留の延長を認めないことを決定。検察側が請求した準抗告も却下されたため、弁護士による保釈の請求が認められれば、きょう21日にも拘置所から保釈される可能性が出てきたという。

地裁が検察側の勾留延長の請求を認めないのは極めて異例とされており、最初の逮捕から1か月が経過した「ゴーン事件」は、クリスマス前に新たな展開を迎える。

きょうの各紙も「ゴーン前会長きょうにも保釈」などと、朝日、毎日、産経、東京が1面トップで取り上げたほか、社会面などにも異例の勾留却下の経緯などを詳しく伝えている。

ゴーン前会長についての当面の関心は、裁判所が保釈の可否の判断。逃亡や証拠隠滅の可能性の有無を重視するという。逃亡を防止するためには、「保釈保証金」を納めることが求められ、逃亡すれば没収されることになるという。

その場合、多額の報酬を得ていたゴーン前会長の場合、高額の保釈金が求められることになりそうだとの報道もある。過去の例では、裁判所が2004年、詐欺罪に問われた大手食肉卸会社の元会長に20億円の保証金を求めたケースもあったという。まさか、保釈金まで会社側に支払わせるわけでもないだろうが、朝日によると、勾留延長却下を聞いたゴーン前会長は少し安堵しつつ「逮捕、起訴で傷つけられた名誉を裁判で回復したい。出廷しないことはあり得ない」と語ったという。

30日間も塀の中にいてもめげる様子も見られないが、前代未聞の「ゴーン事件」で名誉や信頼が傷ついたのは、むしろ日産ブランドであり、会社の信頼回復よりも自分の利益や快楽だけを優先する利己主義は少しも変わっていないようだ。

《福田俊之》

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