ポルシェ自身が選ぶ、歴代プロトタイプ・ベスト5…幻の小型スポーツカーも

ポルシェ984(1984年)
ポルシェ984(1984年)全 10 枚

ポルシェ(Porsche)は12月19日、自社の過去のプロトタイプやスタディモデルの中から、最高のベスト5モデルを発表した。

ポルシェが選ぶ最高のプロトタイプ&スタディベスト5は以下の通り。

1:918スパイダー・ローリングシャシー(2012年)
2:パナメリカーナ(1989年)
3:911カレラ3.2スピードスター(1987年)
4:カイエン・カブリオ(2003年)
5:984(1984年)

幻のポルシェという点で、知る人ぞ知る存在なのが、5位のポルシェ『984』だ。984は、2シータースポーツカーのプロトタイプで、将来の車両コンセプトを模索していたポルシェが、スペインのセアトとの協力を契機に、開発した。ポルシェは1984年から1987年にかけて、ドイツ・ヴァイザッハにある研究開発センターにおいて、コンパクトかつ軽量、そしてエアロダイナミクス性に優れたロードスター、ポルシェ984の開発に取り組んでいたのだ。

ポルシェ984は廉価版の小型スポーツカーとして、価格帯は4万マルク前後を想定し、若年層を狙ったマーケティング戦略を打ち出す予定だった。開発チームは高出力の代わりに、優れたエアロダイナミクスと機動性、低燃費を目標に掲げ、最高出力120~150psを発生する空冷式2リットル水平対向4気筒エンジンをリアに搭載。技術的な面でも独自性を強調していく方向で開発を進めていた。

しかし、カブリオレタイプに革新的な格納式固定ルーフを試したり、4WDモデルをモータースポーツに応用したりするなどのさまざまなアイデアが検討されていたものの、1987年に米国で起きた株価大暴落で資金繰りが厳しくなり、結局、ポルシェ984のプロジェクトはお蔵入りになったという。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  2. マッスルカーにはやっぱりエンジン!新型『チャージャー』登場に「センス抜群!」「これなら日本でも」など反響
  3. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  4. 4億円オーバーのV12エンジン搭載「完全アナログ」なハイパーカー登場!
  5. 狭い道! 制限1.7m、昔からあったのが「42条2項道路」…東京都小金井市
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る