次世代自動車向け構造コンセプト---鋼板でも30%軽量化 新日鉄住金

NSafe-オートコンセプトを適用した次世代自動車
NSafe-オートコンセプトを適用した次世代自動車全 1 枚

新日鉄住金は1月9日、次世代自動車に求められる性能を想定し、先進的な素材開発に加え、最大限に素材性能を引き出すための部品構造、その構造を具現化する加工技術を組み合わせた次世代自動車構造コンセプト「NSafe-オートコンセプト」を構築したと発表した。

コンセプトでは、各部材の機能を高めることで、軽量化ソリューションを中心に、燃費や電費性能から衝突安全性能、走行性能、音振動・静粛性能まで、自動車全体の付加価値向上策を提案するもの。

NSafe-オートコンセプトでは、鉄鋼素材のみの適用に限定して約30%の軽量化を達成した車体設計ソリューションを提案している。アルミを適用したオールアルミ車の質量に匹敵し、他の素材を用いることなく、軽量化を達成するのに加え、衝突安全性向上にも寄与する。次世代自動車でも引き続き鉄が採用されるように鉄鋼素材の可能性を示した。今後、軽量化を見据え、鉄のポテンシャルを最大限活用するとともに、「鉄を主体とするマルチマテリアル化」についてもグループ一体となって取り組んでいく。

顧客の開発や設計段階で貢献できるようなソリューション提案も盛り込んだ。具体的には、引張り強度が2.0GPaまでのハイテン材を、部品性能に応じて適正に選択し、必要特性を担保しながら、部品を構成する板厚の低減、部品統合を図った。電動機付き車両のバッテリー構造に関しては、車体骨格の構造コンセプトの知見を活用、耐食性と耐火性に優れた鉄製構造コンセプトを開発した。

コンセプトはこれで完成ではなく、世の中や市場のニーズの変化に対し、改善して対応していく。

新日鉄住金は、1月16~18日に東京ビッグサイトで開催されるオートモーティブワールドに、NSafe-オートコンセプトの要素技術を出展する。

《レスポンス編集部》

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