"ゴーン・ショック"38億円相当の退職報酬、ルノーが不支給決定{新聞ウォッチ]

ゴーン容疑者
ゴーン容疑者全 3 枚

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。

東京・小菅の東京拘置所での勾留が長期化しているカルロス・ゴーン被告にとっては大きなショックだろう。仏自動車大手のルノーが開いた取締役会で、前会長兼最高経営責任者(CEO)のゴーン被告に対し、退職に伴う報酬の支払いを認めない方針を決定したという。

ロイター通信によると、受給できなくなる総額は、3000万ユーロ(約37億6000万円)に相当するそうだ。きょうの各紙も「ルノー、ゴーン被告退職報酬なし」などと取り上げている。

それによると、取締役会では中長期的な業績目標の達成度合いによって交付される株式(約2600万ユーロ相当)のほか、競合企業で勤務しないことを条件にした2年分の報酬に相当する400万~500万ユーロの手当を支払わないことを決めたと伝えている。また、2018年分の報酬の扱いについては、3月15日の取締役会で決めるとみられる。

こうした中、勾留中のゴーン被告側にも大きな動きがあったようだ。一連の事件で、ゴーン被告の弁護人となっていた大鶴基成弁護士と押久保公人弁護士の2人が辞任。後任には弘中惇一郎弁護士らが就任したという。

朝日などが社会面で報じているが、弘中弁護士は陸山会事件の小沢一郎・自由党共同代表や、郵便料金不正事件の村木厚子・元厚生労働次官の弁護人を務めるなど、多くの無罪事件に関わった「無罪請負人」とも知られる凄腕弁護士という。

巷では、塀の中からゴーン被告が保釈されるタイミングとしては、5月1日に新元号に替わる際の”恩赦”説まで飛び交っているが、日産では取締役のポストを解くために4月8日に開催する臨時株主総会までは勾留継続を望むところだろう。

2019年2月14日付

●ゴーン被告退職報酬なし、ルノー (読売・2面)

●トヨタ労組ベア示さず、定昇含め1万2000円要求、マツダ9000円 (読売・8面)

●3社連合トップ会談へ、スナール氏来日、ルノー・日産・三菱自 (読売・9面)

●ゴーン被告弁護人弘中氏、大鶴氏ら2人が辞任 (朝日・30面)

●地図大手に追加出資、自動運転向け米社買収後押し、INCJ (毎日・7面)

●くらしナビ 自動ブレーキ技術は途上 (毎日・15面)

●2万1000円台回復、日経平均,2か月ぶり (日経・2面)

●武蔵野銀12億赤字、曙ブレーキ関連、4~12月,与信費用膨らむ(日経・7面)

●トヨタ、人材争奪へ布石、ベア非公表労使で一致(日経・16面)

《福田俊之》

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