【ホンダ インサイト 新型試乗】Cセグカーとして世界で戦える実力を備えている…大谷達也

ホンダ・インサイトEX(シルバー)とEXブラックスタイル
ホンダ・インサイトEX(シルバー)とEXブラックスタイル全 12 枚

全28ページの報道資料のなかで、パワートレインについて最初に説明しているのが19ページ目という異例のハイブリッドカー、ホンダ『インサイト』。だからといってハイブリッドの仕上がりに自信がないわけではなく、これは1台のクルマとしての完成度を重視した技術陣の心意気と受け止めればいいだろう。

快適性とフラット感を高いレベルで両立

ホンダ インサイト 新型ホンダ インサイト 新型

実際のところ、その乗り心地はかなりいい。最近のホンダはシャシーの味付けに一本筋が通ってきていて、サスペンションストロークの動き出し部分はとてもソフトなのに、深くストロークするとぐっと力強くボディを支えるようになり、快適性とフラット感を高いレベルで両立している。

ハンドリングもほどよい機敏さと高速直進性を実現。Cセグメントのコンパクトカーとして世界で戦える実力を備えている。

加速感は滑らかでコントロール性も良好

ホンダ・インサイトEXホンダ・インサイトEX

1.5リットルエンジンを基本とするパワートレインは冷間時を除けば安っぽいノイズをたてることがなく、静粛性は高い。通常時はモーターの力だけが駆動輪に伝わるシリーズハイブリッドゆえに加速感は滑らかでコントロール性も良好。しかも、本来シリーズハイブリッドが苦手とする高速域ではエンジンと駆動輪をメカニカルに直結して効率を向上させる点が日産e-powerとの決定的な違い。現実的な交通環境に近いWLTCモードで28.4km/Lを達成するなど、省燃費性は良好だ。

内外装とも質感は高い。あとは、あのアクの強いデザインを好きになれるかどうかが評価の分かれ目だろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
おすすめ度:★★★★★

大谷達也|自動車ライター
元電気系エンジニアという経歴を持つせいか、最近は次世代エコカーとスーパースポーツカーという両極端なクルマを取材す ることが多い。いっぽうで「正確な知識に基づき、難しい話を平易な言葉で説明する」が執筆活動のテーマでもある。以前はCAR GRAPHIC編集部に20年間勤務し、副編集長を務めた。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本モータースポーツ記者会会長。

《大谷達也》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  2. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
  3. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  4. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  5. 『GRカローラ』『フリード』『ソリオ』の走りを変える! ブリッツの「スロコン」「スマスロ」が適合
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  5. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
ランキングをもっと見る