KTCのトレサスで細部から浸透する自動車整備IoT…IAAE 2019

トラサスシリーズの展示
トラサスシリーズの展示全 14 枚

京都機械工具(KTC)のブースは、おなじみのネプロスなどレンチ以外に、フィルターレンチ、クリップクランププライヤ、オイルドレーナー、各種エアツール、ツールボックス、さまざまな工具がならぶ。ツールマニアはごはん3杯いける感じだ。(IAAE 2019)

【画像全14枚】

展示の中でKTCが力を入れているのは、トルク管理だ。正しい締め付けトルクの管理には、まず各部の機構精度が高いラチェットレンチがなくては話にならない。その上で計測部の精度や性能が生きる。さらに安定した整備品質を保つには、計測のデジタル化も重要だ。

一般的に、離散量であるデジタルは丸め誤差が不可避だが、センサー精度の向上により、事実上、アナログ計器の読み取り誤差よりデジタルのほうが間違いが少なくなっている。そんなわけで、KTCの計測工具もデジタル化が進む。定番のデジラチェ、PCにデータ転送可能はメモクル、そして手持ちの工具をトルクレンチにできるトルクルがラインナップされている。

今回は、トルクレンチ以外にタイヤデプスゲージとブレーキパッドゲージがいっしょに展示されていた。これらは、メモクル、トルクルと同様に、デジタル計測だけでなくPCやタブレット、スマートフォンなどに計測データを送信できる。KTCでは、トルクルやメモクルなどIoT機器としてデータをPCやクラウドに連携可能な工具を「トレサス」(TRASAS:Traceable sensing and analysis system)という統一ブランドで呼んでいる。

タイヤの残溝とパッドの残りは、車検作業に欠かせない計測項目だ。これらが自動的に記録に残せるわけだ。

通常は、専用アプリにデータを飛ばして表示を確認したり、記録したりすることになる。整備記録に転記する必要があるが、データそのものは汎用的なフォーマットなので、PCアプリケーションや既存システムとの連携もそれほど難しくない。すでに「タジマ」の整備記録アプリケーション(一新多助)は、KTCのタイヤデプスゲージとブレーキパッドゲージのデータを直接受け取ることができる。

自動車整備も着実にIoTが浸透しているようだ。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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