アウディジャパン社長「サービス技能コンテスト世界大会で優勝を狙いたい」

アウディジャパンのフィリップ・ノアック 社長
アウディジャパンのフィリップ・ノアック 社長全 8 枚

アウディジャパンのフィリップ・ノアック社長は、販売店サービス技能コンテストの日本決勝が行われた福岡市内でレスポンスなどのインタビューに応じ、世界大会で優勝を狙いたいと語るとともに、人材確保の一環として女性の活用に積極に取り組む考えを示した。

アウディツインカップと名付けられた正規販売店のサービス要員を対象とした技能コンテストは、販売店のサービス品質向上を目的に、アウディが展開している世界各国で毎年開催。各国のコンテストを勝ち抜いた選手は、その国を代表して世界大会に出場し、世界一の座を競うことになっている。

コンテストはサービスフロントを対象にしたサービス部門と、メカニック対象のテクノロジー部門に分かれており、それぞれの部門の上位3名が各国の代表者として世界大会に臨む。その世界大会では部門別での争いに加えて、両部門合計で最も高い成績を納めた国にツインカップが与えられることになっている。

2018年にオーストリアで開催された第14回世界大会では、34か国67チームが参加。日本代表チームはサービス部門で優勝したものの、テクノロジー部門および総合部門で上位3位までの入賞は逃している。

ノアック社長は「日本のお客様のサービスに対する期待は、私がこれまで仕事をしてきた中で、どの国よりも高いと思う。そうした高いお客様の要求に応えるためには、本当に一所懸命取り組んで高い知識レベルが必要になるので、こうしたイベントを開催するのは良いことだ」と語る。

そのうえで「日本代表チームの過去数年の世界大会での成績は非常に良いが、ぜひ今年は両方でのカテゴリーの優勝、つまりツインカップでの優勝を狙いたい。そのためにかなり努力もしているし、我々としても重点的に取り組んでいる。優勝したいというのは世界レベルで日本の名を上げたいというだけではなくて、日本のマーケット全体にとっても非常に良いことなので、ぜひ優勝を狙いたい」と意欲を示した。

その世界大会は7月にドイツで開催される。日本からはサービス部門で優勝したアウディ京都南の中山宏起氏、2位のアウディ川越の中島稔氏、3位のアウディ足立の城山裕明氏および、テクノロジー部門優勝者のアウディ芝浦の齋藤勇氏、2位のアウディ大阪中央の栗本健太氏、3位のアウディ徳島の山田敬太氏の6名が出場する。

ノアック社長は「今年の戦略として販売ネットワークの強化を掲げ、ネットワークにいる人材をしっかりトレーニングをして、教育していくことに重点的に取り組んでいる。サービスアドバイザーやメカニックの教育はツインカップで優勝するためにやっているのではなく、お客様に優れたサービスを提供するためにやっている。その結果としてツインカップで優勝できれば良いと思っている」と話す。

ノアック社長は日本で年間4万台の販売を中期的な目標として掲げているのが、そのカギとなるのが優秀な人材の確保だ。ノアック社長は「一番大事なのは今いるスタッフのロイヤルティーを高めることだと思う。そうした意味でもツインカップはスタッフのロイヤルティーを上げるための良いツールになっている」と強調する。

また「商品のポートフォリオが大事な役割を担っていると考えている。魅力的なモデルを提供してブランド自体が魅力的であれば、それだけアウディで働きたいと思う動機付けになる。ブランドが魅力的であれば良い人材を確保できる確率が上がると思っている」と述べた。

その一方で「実際に人材がなかなか確保できない。これからはもっともっと女性を活用しなければいけない」と指摘したうえで、「日本のメカニックの女性の比率は他の国に比べると非常に低い。サービスアドバイザーにしてもメカニックにしても女性を登用するコンセプトを考えたいと思っている」と明かす。

具体的には「タイヤ交換とかギアボックスの交換はできないかもしれないが、例えばMMIの説明や、電気自動車の説明などはできる可能性は十分にある。また例えば子供がいても家族の誰かに面倒を見てもらえば週末に働けるとか、週に2-3日だけ働きたいという人もいる。柔軟な働き方さえ、こちらから提供できれば、多分そうした方に働いてもらうことができると思うので、それを今、検討している」とのことだ。

《小松哲也》

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