ケーニグセグの新型スーパーカー『ジェスコ』、アゲーラ RS 後継車は1600馬力…ジュネーブモーターショー2019

5.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを再設計

エアロダイナミクス性能は275km/h走行時に1000kgのダウンフォースを獲得

デジタルコクピットを採用。ステアリングホイールには5インチのレース向けディスプレイ

ケーニグセグ・ジェスコ(ジュネーブモーターショー2019)
ケーニグセグ・ジェスコ(ジュネーブモーターショー2019)全 17 枚

ケーニグセグは、ジュネーブモーターショー2019において、新型スーパーカーのケーニグセグ『ジェスコ』(Koenigsegg Jesko)を初公開した。

同車は、『アゲーラRS』の後継モデルだ。アゲーラ RSは、「アゲーラ」シリーズの頂点に立つ『アゲーラ R』をベースに開発されたさらなる高性能グレード。アゲーラ Rは、5.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載。最大出力1115hp、最大トルク122.4kgmを引き出す。乾燥重量1330kgの軽量ボディと、7速デュアルクラッチトランスミッションとの組み合わせにより、0~100km/h加速2.9秒というパフォーマンスを可能にしていた。

アゲーラ RSでは、同社初の「メガ・カー」(最大出力が1メガワット、1000kW=1360ps)となった『One:1』のノウハウを応用。エアロダイナミクス性能や冷却性能の向上に、One:1の技術を導入する。5.0リットルV型8気筒ツインターボエンジンも、専用チューン。最大出力1115hpから1360hpへ強化された。

ケーニグセグ・ジェスコ(ジュネーブモーターショー2019)ケーニグセグ・ジェスコ(ジュネーブモーターショー2019)ケーニグセグは、ジュネーブモーターショー2019において、アゲーラRSの後継モデル、ジェスコを初公開した。車名のジェスコとは、ケーニグセグの創業者、クリスチャン・フォン・ケーニグセグCEOの父親の名前に由来している。

5.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを再設計

ジェスコのパワートレインには、5.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを再設計した。フラットプレーンクランクシャフトや、エアダクトを新たに設計。大容量のエアインジェクション付きターボチャージャーを採用する。ケーニグセグによると、量産V8エンジンとしては、世界最軽量のクランクシャフトという。8500rpmという高回転域までエンジンを回し、より高効率でより多くのパワーを生み出すことを可能にしている。

ケーニグセグ・ジェスコ(ジュネーブモーターショー2019)ケーニグセグ・ジェスコ(ジュネーブモーターショー2019)最大出力は通常のガソリン使用時が1280hp。混合燃料の「E85」使用時には、1600hpを発生する。最大トルクは153kgm/5100rpm。102kgmのトルクは、2700~6170rpmの幅広い領域で引き出される。

トランスミッションは、9速マルチクラッチを自社で新設計した。シンクリングを廃止し、ほぼ瞬時にあらゆるギア間の変速を可能にするという。また、ウェットクラッチ、フライホイール、フルード、スターターモーター、オイルポンプなどを含めて、トランスミッション単体重量は、90kgに抑えられる。ギアチェンジは、シフトレバーまたはステアリングホイールのパドルで行う。

エアロダイナミクス性能は275km/h走行時に1000kgのダウンフォースを獲得

ジェスコでは、大型リアウイングやディフューザーなどにより、エアロダイナミクス性能を追求した。拡大されたアクティブリアウイングは、揚力を最小限に抑えるために高い位置にマウントされ、大きなダウンフォースを生み出す。フロントリップスポイラーには、アクティブなアンダーボディフラップを装備する。ジェスコのダウンフォースは、275km/h走行時に1000kgに到達。この数字はケーニグセグOne:1に対して30%、アゲーラRSに対して40%増加しているという。

ケーニグセグ・ジェスコケーニグセグ・ジェスコジェスコには、カーボンファイバー製モノコックシャシーを採用する。従来モデルよりも40mm長く、22mm高いモノコックとした。オーリンズ製のダンパーは、専用の電気システムとコントローラーで減衰力を調整する。軽量のカーボンルーフは簡単に取り外せ、ほんの数分でクーペからロードスターに変わる。

デジタルコクピットを採用。ステアリングホイールには5インチのレース向けディスプレイ

インテリアは、TFTタッチスクリーン、USB入力、スマートフォンなどの誘導充電、Bluetooth接続、パーキングアシスタント、デジタル警告システムなどを装備。インフォテインメントシステムは、ステアリングホイールに取り付けられた5インチのレース向け「スマートクラスター」デジタルディスプレイと、センターコンソールの9インチの「スマートセンター」ディスプレイで構成する。新たに「スマートホイール」を採用。ステアリングホイールには、電話、オーディオ、車両リフトシステムなどに簡単にアクセスできるように、ハプティックコントロール式の2つの小型タッチスクリーンが装備されている。

《森脇稔》

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