ボッシュ、クラウドベースの逆走警告システムを欧州13か国に導入

ボッシュのクラウドベースの逆走警告システム
ボッシュのクラウドベースの逆走警告システム全 3 枚

ボッシュ(Bosch)は3月21日、高速道路などでの逆走をドライバーや他の交通利用者に警告するクラウドベースの逆走警告システムを、欧州13か国で導入した、と発表した。

逆走は、重大事故を含む危険な状況につながるため、ドイツでは逆走車に関する交通情報が年間約2000件流されている。逆走車を発見すると、交通情報チャンネルを通じて、警告が流される。逆走車の通報を受けて、警告が放送されるのに平均3分半から4分程度かかる。

危険にさらされた他の道路利用者にとっては、この数分間が問題だ。警告を受け取ったものの、遅すぎたという事態になりかねない。実際ドイツでは、逆走車の3分の1が平均しておよそ500 m走行したところで事故を起こし、最悪のケースでは人命が失われている。

ボッシュの新しいクラウドベースの逆走車警告は、ほんの数秒で逆走をしているドライバーと、危険にさらされる他の道路利用者に警告を発する。スピーディなだけでなく、精度も高い。ボッシュの逆走車検知アルゴリズムは、高速道路の入口と出口で接近する車両を監視し、実際の走行方向と、本来の進行方向とを比較する。そこに相違がある場合には、ドライバーに逆走を警告すると同時に、対向車のドライバーにも警告を行う。

この機能の基本となるのは、高速道路の入口における個々の車両の位置を定期的に、匿名化してクラウドに報告するシステムだ。ネットワーク化された車両の数が増えれば、目に見えないセーフティネットがきめ細かになり、より多くの道路利用者に逆走車警報が届くようになる。

この逆走車警告システムは、スマートフォンのアプリ機能として提供される。このアプリはソフトウェア開発キットの一部として、他社の既存のアプリと一緒にインストールできる。自動車メーカーのインフォテインメントソリューションに統合することも可能、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  2. 公取委、ダンロップに行政処分 全天候型タイヤ「安売り阻止」疑い[新聞ウォッチ]
  3. 「ベントレー史上最大のデザイン革命」初のコンセプトEVは、全長5m超えの3名乗りクーペ
  4. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  5. レクサス、ベネチア国際映画祭の公式車両に…『ES』新型のEVがレッドカーペットに登場へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  5. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
ランキングをもっと見る