レストアサポート「クラシックマツダ」の存在意義とは?…オートモビルカウンシル2019

マツダブース(オートモビルカウンシル2019)
マツダブース(オートモビルカウンシル2019)全 10 枚

オートモビルカウンシル2019のマツダブースの一角には、「クラシックマツダ」と表示されたパネル展示コーナーがある。近年マツダが力を入れている初代ロードスターの復刻パーツや技術相談等によるレストアサービス事業を紹介するものだ。

【画像全10枚】

このプロジェクトは、30周年を迎えたロードスターのユーザーにメーカーとしての恩返しをしたいとの思いで始まったものだ。フルメニューのレストアは、500万円近くと高額だが、すでにバックオーダーをかかえるほどだという。担当者であるカスタマーサービス本部 リージョン商品推進部の伏見亮氏に話を聞くと、このサービスの意義は2つあるという。

「ひとつは、メーカー純正のクオリティで補修パーツを提供することです。おかげさまでロードスターはショップさんのレストアも盛んに行われていますが、オリジナルのパーツはメーカーならではです。もうひとつはレストアを通じて古い車にも乗り続けてもらうことです。車の楽しみ方は、新しい車を所有することもあれば、愛着のある車で人生を豊かにしたいという人もいると思います」。

たしかに、初代ロードスターの純正ホイールの復刻などメーカーならではの取り組みだ。始めた当初は、パーツの復刻とはいえ、ロットは限られるためどうしても価格設定が難しくなることに加え、正直ユーザーの反応に不安もあったという。しかし、始めてみると、メーカーの安心感は評価してもらっているとの感触はあるそうだ。

また、部品は販社を通じて市場に流通されるので、レストア市場も活性化するなど、新しい動きもみられると伏見氏はいう。

復刻した部品でどのような部品の需要が高いのか聞いたところ、ドアウィンドウの上下動のためのガイドレールにあたる樹脂製のローラーのニーズが高い。この部品はドアの中でグリスに覆われているため、劣化が進みやすい。

ブレーキキャリパーのピストンも重宝がられているという。ブレーキは通常アッセンブリ交換であって、ピストンだけの販売はないのだが、補修部品としてニーズがあったところに、ピストン単体の購入が可能なことが好評だ。初代の純正ホイールは、その形状がロードスターのアイコンにもなっているので、注目度も高いという。

現在は、初代ロードスターのレストアメニューだけだが、今後の車種展開の予定はあるのだろうか。伏見氏は「考えてはいます。とくにロータリーエンジンの車はマツダがサポートすべきだと思っています」と回答。サービスのブランド名が「クラシックマツダ」となっているのは、特定車種に限定したサービスでないことを示唆している。明言は避けたが、『RX-7』『サバンナ』『ルーチェ』などにも展開を期待したい。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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