『サウンド調整術入門』クロスオーバー…サブウーファーとフロントスピーカーの間 その1

パワードサブウーファーの取り付け例。
パワードサブウーファーの取り付け例。全 1 枚

現代カーオーディオに欠かせない“サウンド調整”について、そのあらましから実践方法までを解説している当コーナー。現在は「クロスオーバーの調整方法」を解説している。今回からは「サブウーファーとフロントスピーカー間」の調整の仕方を紹介していく。

なおここで展開する方法を実践するためには、“DSP”を導入すること、もしくは「サブウーファー出力」が備えられていて、フロントスピーカーとサブウーファー間の「クロスオーバー」調整機能が搭載されているメインユニットを使っていること、このどちらかが前提条件となる。

では、調整方法を説明していく。まずは、フロントスピーカーの“ハイパス(ローカット)”及び、サブウーファーの“ローパス(ハイカット)”の“カットオフ周波数”を決めることから始めよう。値はお好みでいいのだが、一般的に用いられるのは、“63Hz”あたり、もしくは“80Hz”あたり、このどちらかだろう。なお、ドアスピーカーが純正スピーカー等の能力が低めのモデルの場合には、多くを負担させると音が濁りがちとなるので、“カットオフ周波数”は高めに設定した方が良い。また、デッドニングが成されていない場合にはドア内部の鉄板が共振しやすくなっているので、その場合にも“カットオフ周波数”は高めに設定した方がベターだ(ともに“80Hz”くらいがおすすめだ)。

ちなみに、フロントスピーカー側もサブウーファー側も、“カットオフ周波数”の値は同様でOKだ。

続いては、“スロープ”を設定する。これについては取り敢えず、フロントスピーカー側もサブウーファー側も、“マイナス12dB/oct”に設定しておくと良いだろう。

で、その状態で一旦、“位相切替”を試してみよう。正相(ノーマル)/逆相(リバース)を切り替えてそれぞれで音楽を流し、サウンドにまとまり感があるかないかに注力して音を聴いてみる。そしてまとまり感が良好だと感じ取れた方にセットしよう。

切り替えたときの差が少なかった場合には、“どっちつかず”の状況になっていると判断できる。そのときにはどちらかの“スロープ”の値を変えてみてから再び“位相切替”を操作してみよう。そうすると状況が変わっているはずだ。そして切り替えた際の差が大きくなればしめたものだ。そうなっていたら、より良い方をセレクトしよう。

今回はここまでとさせていただく。この続きは次回にお届けする。お楽しみに♪

『サウンド調整術』入門! 第3章「クロスオーバー」の調整方法 その3 サブウーファーとFスピーカー間の調整方法 l

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタの最高峰、新型センチュリーは2ドアに、レクサス『LS』は6輪ミニバンに大変身…ブランド新戦略発表
  2. 新型センチュリークーペ、6輪のレクサス『LS』、次期カローラにミゼットも…トヨタが「ジャパンモビリティショー2025」出展車両を公開
  3. 日産ブースはマンガ文化に着想、主役は『エルグランド』新型…ジャパンモビリティショー2025
  4. トヨタ『C-HR』、「GRスポーツ」に1.8Lハイブリッド追加…欧州2026年モデル
  5. レクサス『IS』改良新型、新フェイスの実車を初公開…米国仕様は「F SPORT」のみ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る