「100年に一度の変革期」、電動化とコネクテッドを柱にするデンソー…上海モーターショー2019

デンソー(上海モーターショー2019)
デンソー(上海モーターショー2019)全 20 枚

上海モーターショー2019のプレスデイ2日目となった4月17日。日系の大手自動車サプライヤーの多くが記者会見を行った。アイシングループと合同で行われたデンソーの会見では、電装中国投資有限公司の梶田宜孝・董事長が登壇した。

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「100年に一度の変革期」と言われている現在、同社は電動化、先進安全、自動運転およびコネクテッド分野における技術開発を柱として、この大きな変化に対応していくと語った。

特にデンソーのブースで目立ったのは、運転機能の自動化とクラウドへの接続を利用した様々な提案だった。「Mobility IoT Core」と呼ぶ車載ユニットがクルマとクラウド間のコミュニケーションを可能にし、複雑な都市内交通のパターンや環境、移動ニーズなどに関する情報を吸い上げることで安全で快適なモビリティの提供を目指している。

また同社のコネクテッド技術は、移動中の車内でのテレビ会議、ルート上にある飲食店への注文・支払いや、スマートフォンを活用したデジタルキーによる駐車中のクルマへの「トランク・デリバリー」など、さまざまなサービスにも活用でき、モビリティに新たな可能性をもたらすポテンシャルを感じた。そうした提案が、関連会社のデンソーウェーブが販売する小型ロボットアーム「COBOTTA(コボッタ)」を使ったプレゼンテーションで行われていたのも興味深い。

もう一つの柱である電動化に関しては、「ELEXCORE(エレクスコア)」ブランドの各製品を中国では初披露している。梶田氏が、「電気を最後の一滴まで使い切る」と表現した同社の電動化技術の粋を集めたモータージェネレーター、インバーター、DC-DCコンバーターやECUなどが展示されていた。同ブランドは、電気を非常に細かくコントロールすることによって、環境性能と運転する楽しさを両立していることを強くアピールしているところにも大きな特徴があると言える。

また、インバーター冷却のための「Double-sided Cooler(ダブルサイデッド・クーラー)」は、これまでのラジエター設計で得たノウハウを活用したというデンソーならではのモノ。電気自動車のモーターを作動させるためには、バッテリーからの直流電流を交流に変換する必要がある。その変換を担うのがインバーターであるが、その過程で生じる熱が電気抵抗を増加させ、エネルギー効率の低下を招く。その効果的な冷却のために生み出されたのがラジエター技術からヒントを得たダブルサイデッド・クーラーというわけだ。

CASEによる技術革新の中、自動車の概念やモビリティの捉え方には大きな変化が生じ始めている。多様化する顧客ニーズや変化する市場状況にタイムリーに応え、最適な製品を競争力ある価格で提供するというデンソー。日本のサプライヤーが欧州の「メガサプライヤー」勢とグローバルな舞台でどう競い合っていくのか、自動車メーカー同様に部品メーカー間の戦いも興味深い。

《石川徹》

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