メルセデスベンツ GLS 新型、欧州受注を開始…8万5923ユーロから

V8エンジンと48Vマイルドハイブリッドの組み合わせが初めて実現

4輪の地上高をタッチスクリーンで個別に調整可能。スタック脱出を支援

大型ボディに3列シート。デジタルコクピットも採用

メルセデスベンツ GLS 新型
メルセデスベンツ GLS 新型全 17 枚

メルセデスベンツは4月24日、新型『GLS』(Mercedes-Benz GLS)の欧州受注を開始した、と発表した。ドイツ本国でのベース価格は、8万5923ユーロ(約1075万円)と公表されている。

初代GLSは2015年秋、米国で開催されたロサンゼルスモーターショー2015で発表された。初代GLSはメルセデスベンツの最上級SUV、『GLクラス』の大幅改良車。ニューヨークモーターショー2019では、2世代目モデルとなる新型GLSが発表されている。

V8エンジンと48Vマイルドハイブリッドの組み合わせが初めて実現

新型GLSの特徴が、48Vシステムの広範囲に渡る導入だ。最上級の「GLS580 4MATIC」グレードでは、V型8気筒エンジンに48Vのマイルドハイブリッドシステムを、メルセデスベンツで初めて組み合わせている。

4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンには、「ISG」(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み合わせる。ISGは最大出力22hp、最大トルク25.5kgmを発生する電気モーターで、オルタネーターとスターターの機能も兼ね備える。

メルセデスベンツ GLS 新型メルセデスベンツ GLS 新型回生ブレーキによる発電で得た電力を、リチウムイオンバッテリーに蓄電し、エンジン低回転時にその電力を利用して動力補助を行い、高い効率性と力強い加速を追求した。また、スターターが高出力な電気モーターとなることで、エンジン始動時の振動を抑え、快適性も引き上げた。4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンとISGは、システム全体で最大出力489hp、最大トルク71.4kgmを引き出す。

4輪の地上高をタッチスクリーンで個別に調整可能。スタック脱出を支援

また、新型GLSには、48Vの電気システムを備えたアクティブサスペンション、「E-ACTIVE BODY CONTROL」を搭載する。新開発の「AIRMATIC」エアサスペンションと組み合わせられ、4輪のスプリングとダンパーを個別に制御できる。これにより、ロールのみならずピッチやスクオットも抑え、さらに快適な乗り心地と高いハンドリング性能を実現するという。

このE-ACTIVE BODY CONTROLを生かして開発されたのが、オフロード走行向けの「フリードライビングモード」となる。新型GLSが砂丘のような場所でスタックした場合でも、車両をより簡単に脱出させるのに役立つ。フリードライビングモードでは、サスペンションを自動的に数回上下させて、タイヤの接地圧を変化させ、トラクションを向上させる。また、4輪の地上高を、ダッシュボードのメディアディスプレイのタッチスクリーンで個別に調整することができ、例えば、1つの車輪がスタックしている場合でも、脱出を容易にする。

また、E-ACTIVE BODY CONTROLには、「カーブ傾斜機能」を採用した。3段階のコーナリングモードが選択でき、ほとんど遠心力のない状態で、コーナーを曲がることができるという。ステレオカメラが装備されている場合には、路面スキャンが可能で、カメラは連続的に路面をスキャンし、荒れた路面に差しかかる前に、サスペンションが反応し乗り心地を向上させる。

大型ボディに3列シート。デジタルコクピットも採用

新型のエクステリアには、新型『GLE』から導入された新デザイン言語、「Sensual Purity」を採用する。前方空気抵抗係数のCd値は0.32と、先代の0.35に対してエアロダイナミクス性能を向上。メルセデスベンツによると、大型SUVセグメントで非常に優れたCd値という。

メルセデスベンツ GLS 新型メルセデスベンツ GLS 新型新型のボディサイズは全長が5207mm、全幅が1956mm、ホイールベースは3135mm。先代比で、77mm長く、22mmワイド、ホールベースは60mm延びた堂々の大きさだ。これにより、2列目シートの足元の空間を87mm拡大する。また、3列のシートすべてが、電動調整式となる。メルセデスベンツによると、すべての乗員に充分なスペースと快適性を提供するという。

新型GLSには、インフィテイメントシステムの「MBUX」(メルセデスベンツ・ユーザーエクスペリエンス)を採用した。音声アシスト機能により、「ハイ、メルセデス」と呼びかけて、システムを起動する。

ドライバー正面のメーター部分と、ダッシュボード中央のモニターを一体デザインとしたデジタルコクピットも採用する。この12.3インチの2つの高精細ワイドディスプレイを、一枚のガラスカバーで融合したコックピットディスプレイとした。このディスプレイは、空中に浮かんでいるように見え、インテリアデザインの水平方向の流れを強調する中心要素に。インストゥルメントクラスターとなるこのコックピットディスプレイは、ドライバーの視野に直接入るさまざまな情報を表示する大型ディスプレイと、センターコンソール上方のセンターディスプレイで構成されている。

《森脇稔》

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