いすゞ自動車は5月13日、2019年3月期(2018年4月~2019年3月)の連結決算を発表。タイ市場のピックアップトラックやエンジン・コンポーネント、保有事業の伸びにより、2期連続の増収増益となった。
2019年3月期会計年度の総販売台数は前期比6.1%増の53万2322台だった。国内は小型車の排ガス規制切替前の駆け込み需要を取り込み、同3.0%増の7万4431台。海外はタイでピックアップトラックが好調だったことに加え、アジアやアフリカの市場回復もあり、同6.6%増の45万7891台となった。
車両以外の商品売上高は、海外生産用部品が同19.8%減の573億円、エンジン・コンポーネントは産業用エンジンの販売基数が伸びたことにより同13.0%増の1435億円、その他の売上高は、アフターセールスなどの保有事業を伸ばした結果、同5.8%増の4328億円。これらの結果、売上高は同3.8%増の2兆1491億円で、7期連続の増収となった。
損益は増収効果と原価低減などにより、営業利益は同6.0%増の1767億円、経常利益は同8.9%増の1890億円、純利益は同7.4%増の1134億円。各利益項目は2期連続の増益となった。
今期の業績見通しについては、産業用エンジンおよび保有事業の伸長により、増収を見込むものの、収益面では、新興国通貨の為替環境悪化や原材料価格上昇により経営を取り巻く環境は厳しくなると予測。売上高は前期比0.5%増の2兆1600億円、営業利益は同6.7%減の1650億円、経常利益は同10.1%減の1700億円、純利益は同11.9%減の1000億円とした。