自工会 豊田会長「国内生産が減ると雇用も守れない」…総会後のパーティで異例のスピーチ

自工会の豊田会長=定時総会後のパーティ
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日本自動車工業会の豊田章男会長は5月13日に都内のホテルで開いた2019年度定時総会後の懇親パーティでスピーチし、「日本での生産が減ると雇用も守れなくなる。令和をそのような時代にしたくないので日本を強くできるよう頑張っていきたい」と述べた。

豊田会長は、元号が変わったことから平成元年度(1990年3月期)と同30年度(19年3月期)の自動車メーカーの数値を合算した「“日本自動車株式会社”の連結決算および単独決算を比較してみた」として売上高の変動などを紹介した。それによると直近の前期決算の売上高と営業利益は連結で75兆円および5兆円、単独では30兆円と2兆円だった。売上高、営業利益ともに単独決算は連結決算の4割に相当している。

しかし、平成元年度の売上高を比較すると連結は30兆円、単独は24兆円と、単独が連結の8割を占めていたという。豊田会長は「単独の業績の比率が低下したのは海外での生産など事業活動が増えたため」とし、とりわけ「米国と中国での市場の伸びに日本企業は対処してきた」と説明した。

国内市場は「平成2年の1990年にピークとなった後、ずっと右肩下がりになった」ため、日本各社は海外に成長の活路を見いだしてきたわけで、それが連結と単独の業績に如実に示されている。豊田会長はさらに、国内での日本メーカー各社の法人税等の納税額は約2兆円、部品など関連企業や自動車ユーザーが負担する関係税も合算すると15兆円にのぼっていると紹介した。

そのうえで、今後も自動車市場の縮小が続けば国内生産の減少を通じて雇用への影響が避けられないと指摘、自動車諸税の負担減が必要との立場を示した。自工会の定時総会後のパーティには例年多くの政治家が出席し、13日には世耕弘成経済産業大臣や石井啓一国土交通大臣らも顔を見せた。例年、このパーティではスピーチなしが定着していたが、「折角の機会なので」という豊田会長自身の発案で、令和を迎えた自動車産業の「決意」が表明された。

《池原照雄》

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