ポルシェ 935 新型、7種類の特別カラー設定…モータースポーツの栄光を反映

1970年代のモータースポーツで活躍を収めたポルシェ935へのオマージュ

3.8リットルツインターボはポルシェの市販車史上最強の700ps

ポルシェのモータースポーツの栄光を反映した7種類のカラーリング

ポルシェ 935 新型の7種類の特別カラーのひとつ「ガルフ」
ポルシェ 935 新型の7種類の特別カラーのひとつ「ガルフ」全 21 枚

ポルシェは5月16日、ポルシェの70周年を記念するクラブスポーツレーシングカーで、世界限定77台を生産する新型ポルシェ『935』(Porsche 935)に、7種類の特別カラーを設定すると発表した。

1970年代のモータースポーツで活躍を収めたポルシェ935へのオマージュ

新型ポルシェ935は、1970年代のモータースポーツで活躍を収めたポルシェ935へのオマージュとして企画された。ポルシェは当時の『911』をベースに、最大出力600psを発揮するポルシェ935を開発。1976年の世界メーカー選手権(現在の世界耐久選手権に相当)で、ポルシェにタイトルをもたらした。ポルシェ935は、その後1981年まで、グループ5のレースにおいて、圧倒的な存在感を見せつけることになる。

ポルシェ935は1978年、『935/78』に進化した。ロング&ワイドのテールが特徴の935/78は、延長されたボディから「モビー・ディック」と称され、シャシー性能とエアロダイナミクス性能を前シーズンからさらに強化した。排気量3211ccの水平対向6気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力845psを発生。1978年のルマン24時間耐久レースでは、366km/hの最高速を記録した。ポルシェ935/78は現在でも、最強の911として君臨している。

ポルシェの70周年を記念して77台を限定生産するのは、この1978年のポルシェ935/78がモチーフ。現行911シリーズの最強モデル、新型『911 GT2 RS』をベースに、当時のレーシングカーを連想させるボディを新たにデザインした。新型ポルシェ935は、特定のレースへの参戦を目的にしていない。そのため、1978年の935/78をモチーフにしながらも、当時のレーシングカーのようにレギュレーションに従う必要はなく、自由に開発は行われたという。

3.8リットルツインターボはポルシェの市販車史上最強の700ps

パワートレインは、新型911 GT2 RSと基本的に共通だ。直噴3.8リットル水平対向6気筒ツインターボエンジンをベースに、可変タービンジオメトリー(VTG)を備えた大型ターボチャージャー、新設計の吸気システムなどを採用。この結果、ポルシェの市販車としては、史上最強の最大出力700ps/7000rpm、最大トルク76.5kgm/2500~4500rpmを獲得する。トランスミッションは、専用ギアレシオの7速PDK。駆動方式はRR(2WD)。0~100km/h加速2.8秒、最高速340km/hというポルシェ史上、最速のパフォーマンスを備えている。

ボディの大部分は、軽量なCFRP(カーボンファイバー強化樹脂)製。幅1909mm、奥行き400mmの巨大なリアウイングをはじめ、エアロダイナミクス性能を追求する。フロントフェアリングのホイールアーチの通気孔は、レーシングカーの『911 GT3 R』の技術を導入したもの。フロントアクスルのダウンフォースを増加させる。ボディサイズは、全長4865mm、全幅2034mm(ドアミラー含む)、全高1359mm、ホイールベース2457mm。車両重量は1380kg。

シングルシーターのコックピットは、レーシングカーそのもの。カーボンファイバー製ステアリングホイールとカラーディスプレイは、2019年モデルの911 GT3 Rと同じ装備。レーシングバケットシートや6点式ハーネス、ロールケージが組み込まれる。オプションで、助手席が装備可能。

ポルシェのモータースポーツの栄光を反映した7種類のカラーリング

ポルシェは、この新型ポルシェ935に、7種類の特別カラーを設定する。これらのカラーリングには、過去のモータースポーツにおいて、ポルシェが刻んだ栄光の歴史も反映されている。

7種類のカラーリングは、「GULF」(ガルフ)、「MOMO」(モモ)、「SACHS」(ザックス)、「VAILLANT」(ヴァイラント)、「SALZBURG」(ザルツブルク)、「INTERSCOPE」(インタースコープ)、「John Player Special (JPS)」(ジョンプレーヤースペシャル)。中でも、ザルツブルクは、1970年のルマン24時間耐久レースにおいて、ポルシェに初の総合勝利をもたらしたポルシェ・ザルツブルクチームのポルシェ『917』をモチーフにしている。

《森脇稔》

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