日本遺産の認定に「デゴイチ」も…北海道の発展ストーリーを語る蒸気機関車

安平町鉄道資料館に保存されているD51 320。6月には追分柏が丘に設けられた道の駅あびら「D51ステーション」に移転することになっている。
安平町鉄道資料館に保存されているD51 320。6月には追分柏が丘に設けられた道の駅あびら「D51ステーション」に移転することになっている。全 1 枚

文化庁は5月20日、令和元年度「日本遺産(Japan Heritage)」の認定結果を発表し、北海道安平(あびら)町で保存されている「デゴイチ」こと、D51形320号機(D51 320)を含む、北海道12市町が申請していた内容を認定した。

これは「本邦国策を北海道に観よ!~北の産業革命『炭鉄港』~」と題したもので、北海道の発展に寄与した石炭・鉄鋼・港湾とそれらをつなぐ鉄道の成長と衰退のストーリーが「深い感慨と新たな価値観」をもたらしている点が評価された。

認定内容の構成のひとつに入っているD51 320は1939年11月に製造され、以来、一貫して北海道内で活躍。追分機関区の配置を最後に1976年1月に廃車され、安平町(当時は追分町)鉄道記念館に保存されるようになった。今年6月には、4月にオープンした安平町の「道の駅あびらD51ステーション」に移設され、インターネット募金(クラウドファンディング)による資金調達で保存が実現したキハ183形気動車とともに展示される運びとなっている。

日本遺産は2015年に始まった認定制度で、地域の遺産を「文化・伝統を語るストーリー」として認定するもの。世界遺産や文化財の指定は遺産を保全することを目的としたものだが、日本遺産は点在する遺産を面として捉えて発信することで、地域活性化に繋げていくことがおもな目的となっており、認定は地域からの申請により行なわれる。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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